忘れられない人 (ページ42)

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放課後、久しぶりに部室に顔を出す。

「久しぶり～！元気してたー？」

元気よく挨拶をする直樹。

久しぶりの再会に皆、テンション高めで、夏休みの出来事を報告しあったりしていた。

それから、しばらくは何事もなく過ぎていたのだけれど…

野球部の新人戦が近づいてきて、また学校で、練習試合をやるという話が聞こえてきた。

またもや張り切るダンス部の女子達。

「また皆で、応援行こうよ！ね、井上くん。」

そう話しかけられたけど…

『あー、ごめん。俺…ちょっと用事あるから、その日はパスかな。じゃ、またね、お先に！』

そう言って部室を後にした。

「待って！瑞稀くん。ちょっと、置いていかないでよ。俺も帰るから、一緒に帰ろう。」

直樹が後ろから追いかけてくる。

『ごめん…直樹はまだいるかなと思ったから。』

「瑞稀くん…あのさ、、ずっと言い辛かったんだけど…なんか変じゃない？」

『え、、変って、何が？』

「優斗先輩のこと…避けてるよね？
先輩の話もしないし、、もしかして、先輩と…何かあったの？」

やっぱり…おかしいって思うよね。

先輩とのことに気づかれるのは時間の問題だと思っていた。

黙り込んでいると…

「やっぱり何かあったってことだよね… 噂で聞いたんだけど、優斗先輩に彼女が出来たらしいって。」

え！？先輩に彼女が？