忘れられない人 (ページ31)

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「 …ずきくん…瑞稀くん！起きて、こんなとこで寝ないでよ。」

『 … ん？あ、ごめん、、うたた寝してたみたい。』

「昔から変わらないよね…どこででもすぐ寝ちゃうとこ。子供なんだから。」

『うるさいなぁ…いいだろ、別に。』

「瑞稀くんは俺のベッド使って。」

『え、いいの？悪いよ。』

「いいから。俺は、兄貴のベッド使うから、大丈夫。」

そう言って強引に俺を部屋に引っ張っていく。

まだ少しボーッとした頭で、ベッドに座っていると…

飛貴が隣に座って、俺をジーっと見つめていた。

え、、顔が近すぎない？

思わずドキっとして、飛貴を見ると目が合った。

『 …飛貴？なに、どうかした？』

「俺…瑞稀くんのことが好き。」

『え、、急に何？変な冗談やめてよ。』

そう笑い飛ばそうと思ったけど…

「冗談なんかじゃない！ずっと前から、瑞稀くんのことが好きだったんだ。」

真剣な表情でそう話す飛貴。

「瑞稀くんが…俺のこと弟のようにしか思ってないって、わかってる。だから、この思いはずっとしまい込んでおくつもりだったんだ。」

『飛貴… そうだったんだ。ごめん、、お前の気持ちに気付けなくてごめん。』

「ううん。瑞稀くんが謝ることないよ… 俺が勝手に好きになっただけなんだから。」

切なそうな視線を向けられると、俺も苦しくなってしまう。