忘れられない人 (ページ30)

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「ふーん。瑞稀くんってそんなに意地悪だったっけ？」

『だから、拗ねるなよ。冗談だって。機嫌直してよ、ねっ！』

「ほんと…いつも、その笑顔はズルいよね。俺はずっと振り回されっぱなし。」

『ん？何か言った？』

「いーえ、何でもないです。ゲームする？」

『うん。お前を負かすのが最高に面白いからね！』

「言うね…俺も前より上達したんだから、そう簡単には負けないよ！」

それから結構遅くまで、ゲームに夢中になっていた。

『やっぱり、俺の勝ち！まだまだだな。』

「くっそー！やっぱり、瑞稀くんには敵わないか…」

『あははは、、まぁまたいつでもかかってきな。』

「腹立つー！すーぐ調子に乗るんだから。そろそろ寝る？瑞稀くん、先にお風呂入ってきていいよ。」

『あーうん、ありがとう。じゃ、お先に。』

泊まるのは久しぶりだけど…いつも遊びに来てるから、勝手知ったる家。

昔から、自分の家のような居心地の良さがある。

『先に上がったよー。サッパリした。』

「はい、ポカリ置いとくね。俺も入ってくる。」

『うん、サンキュー。』

風呂上がりにポカリを飲み干す。

あー、なんか眠くなってきた…

俺は、ソファでうたた寝し始めてしまった。