忘れられない人 (ページ24)

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唖然として直樹の後ろ姿を見送っていると、

「瑞稀くん、行くよ。」

優斗先輩に声をかけられる。

『いや、あの…まだそんな暗くもないし、送ってもらわなくても大丈夫ですから。それじゃ。』

そう言って、足早に走り去ろうとしたけど… 先輩に腕を掴まれて動けなかった。

「逃げないでよ… 直樹に頼んで2人にしてもらった意味なくなるじゃん。」

え？優斗先輩？

「ちょっと、浜辺を散歩しない？話したいことがあるんだ。」

『 …優斗先輩…わ、わかりました。』

どうしよう…心臓の音が、、

ドキドキしすぎて、息苦しくなってきた。

先輩と並んで、夕焼けが綺麗に見える浜辺をゆっくりと歩く。

『わー、綺麗ですね、夕焼け！』

「そうだね。今日は楽しかった。久しぶりに瑞稀くんに会えて…一緒に夕焼けまで見れて。」

『はい。俺も、先輩と見れて良かった。』

ドキドキしてたけど、先輩と一緒に歩いているうちに、少し落ち着きを取り戻していた。

「瑞稀くん… もう俺の気持ち、気づいてると思うけど…俺、瑞稀くんのことが好き。俺と付き合ってください！」

え！？先輩…いま、なんて？

『え、あの、、先輩？えーっと、これは夢？』

「瑞稀くん、何言ってるの？」

『すみません、頭の中が混乱してて、、え、、嘘でしょ？』

「もしかして…俺の気持ちに、全く気づいてなかったの？」

俺は混乱しながら黙って頷いた。