1.瑞稀side ページ1
夏がくる度、思い出す。
高校1年の夏のことを…
あの日の出来事を境に、何もかもが変わってしまった。
あの時… 俺はどうすれば良かったのだろう?
正解なんてあったのか…
今でもわからない。
だけど…あんなことがなければ、こんなにも長く、悩み苦しむこともなかった。
あれから何年も経つのに…
ずっと俺の心に影のように付き纏っている。
アイツはどうだろう?
今ごろ、何処で何をしてる?
忘れたくても忘れられない…
心に突き刺さった棘のように、時折 疼いては俺を苦しめ続ける。
アイツはもういないのに…
ありもしない呪縛から逃れられずにいるなんて…
頭でわかっていても、気持ちは思うようにコントロールできないんだ。
いつになったら忘れられるのだろうか?
あれから5年になるというのに…
忘れるには、まだまだ時間が足りないということなのか。
だとしたら、早く時が過ぎてくれるのを祈るしかない…
もう二度と…アイツの影に怯えなくて済むように。
そう思いながら日々を過ごしていた。
それなのに…
そんな俺を嘲笑うかの如く、アイツは再び俺の前に現れたんだ。
飛貴…どうして…
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ここから長〜い回想話になります。
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作者名:wawa | 作成日時:2019年7月9日 9時