2月といえば ページ43
「おー万里さん！来たか」
『え？』
「これはまた、えらいイケメンが来たな」
「でしょう？彼とA、バレンタイン向きですよ」
「ほー、そういうことか。若いっていいねぇ」
何の話だ。カメラマンさんはじめ、スタッフと天馬くんで話が進む。
スタッフにここまで連れて来られた万里も、把握していないらしい。
「天馬てめー、終わったからAを迎えに来いって話じゃねーのか」
「おう、もう終わるぜ。万里さんとAのバレンタインショット撮ったらな」
『ギエ』
変な悲鳴出るわ。
なに？バレンタインショット？
「今回、バレンタイン色が弱いってスタッフが気にしててな。でも今からじゃどうにもならんと思ってたんだが」
「天馬くんが、なら適任がいるって言うんで、呼んでもらったんだ」
「で、彼とAちゃんで撮っていいの？」
「劇団の監督には許可貰ってます。Aは表紙だし、あと数枚増えてもいいだろ」
『まあ、表紙やったらそりゃね…』
「万里さんは？モデル、気乗りしないか？」
「気乗りするしないじゃなくてだな」
気持ちはわかるぞ、万里。
不意に天馬くんが万里に近づき、何やら耳打ちする。
「……あーわかった、やりゃいいんだろ…」
『お、やる気になった。何言ったの？』
「バレンタインショットだから、好きな子からチョコ貰う練習になるぞって」
『なんじゃそら』
そんなの、万里は貰い慣れてるのでは…？
てかそうか、好きな子にチョコ……。
ミスコンに必死で、万里にチョコをあげるって発想がなかったわ。
どうしよ、あげるべき？
「よし、急いで衣装用意だ！バレンタイン向きのやつ！」
「万里くんはこっちへ、サイズ測らせてねー」
「Aちゃんはまずソロ終わらせてから、着替えようか」
万里へのバレンタインチョコについては、後で考えよう。まずは撮影だ。
流されている感は否めないが、これも作戦遂行のためと思おう。
流れに身を任せ、私はまたシャッターの嵐を浴びることになった。
ーーー
天馬SIDE
真実は言ってないけど、あながち嘘も言ってないぞ？
俺は万里さんに、
「撮影とはいえ、好きな女…Aとのバレンタインデートだぞ。気にならないのか？」
って耳打ちしたんだからな。
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わず - すごく面白いです！更新楽しみにしてます！ (2019年9月10日 14時) (
レス) id: 1511d926d3 (このIDを非表示/違反報告)
rena(プロフ) - 更新待ってます (2018年8月30日 2時) (レス) id: 8104f6caff (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - すごく面白くていつも楽しみにしています！更新応援してます！ (2017年9月6日 8時) (レス) id: a8b7ed9872 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり。 - とてもとても面白くて、何回もみています！ゆっくりことこととお待ちしております。 (2017年8月5日 19時) (レス) id: 392125dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - 最高でした♪ 続き、楽しみにしてます！ (2017年7月4日 23時) (レス) id: c79b5cac48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：群青 | 作成日時：2017年6月14日 9時
