終わった(二重の意味で) ページ18
『終わった〜〜〜！』
「Aちゃん！おかえり！」
「どうよ？手応えは」
入試が！終わり！ました！！
帰寮するや否や談話室に駆け込むと、いづみさん、至さん、一成くん、幸くん、それに花学の３人がいた。
『もうバッチリ。そもそもスカウトだし、合格は安牌』
「さっすが〜！」
「あとは卒業まで遊びまくるだけだな」
「学校も週１登校だもんね」
「そういえば、Aや万里くんは満開祭出るの？」
「満開祭？」
「あ、俺知ってる！舞踏会でしょ！？」
「…舞踏会？」
アッ待って嫌な予感、幸ちゃんの瞳が輝いてる、ちょっ待っ逃げ…られない！
いつの間にか密さんが来てて、私の膝の上に直行！おやすみ３秒！
「花咲学園の伝統行事で、参加者はドレスアップして食事を楽しんだり、ダンスを踊ったりするんです」
「私立ならではって感じの行事だぜ。俺はやる気ゼロ」
「セッツァー、絶対人気者になるのにー」
「カントクが高校生だったら…一緒に踊ったのに…ドレス姿のカントク…」
「ま、真澄くん…」
皆が満開祭について話を広げる中、私は隣に座る幸くんと目を合わせまいと必死に正面を向き続けていた。
「…A」
『はひっ』
「その満開祭とやら…出るよね？」
『いやっあのっ、私は不参加の方向で』
「出・る・よ・ね？」
『ﾋｪ…見逃してください幸さま…』
「衣装の作り甲斐ありそうなイベントに、モデルとしては完璧のA。俺が見逃すわけないでしょ？安心しなよ、とびっきりのドレス、この俺が作ってあげるから」
「いいね、それ！」
「賛成！ゆっきー、俺もデザインのアイデア出し付き合うよん」
「Aの線の細さを生かすなら、やっぱマーメイドとかかな」
「シンプルなＡラインも似合いそうじゃん？」
「ちょっと奇抜なデザインもいいよね…あーイメージ湧いてきた。一成、部屋でラフ描くよ」
「おけまる〜！スケブと色鉛筆持ってすぐ行くね！」
『あの…私の…張本人の意見は…ちょっと……』
「…あぁなったら、もう無理だな」
「A…安らかに…」
万里と至さんの言葉、いづみさんと咲也くんの苦笑に私は目を閉じた。
ちなみに、真澄くんはいづみさんのドレスについて1人妄想中。
密さんはこの騒ぎでも私の膝で爆睡中だったことを記しておく。
『だめだ…終わった…』
「午後１７時５０分、ご臨終です」
「ぽくぽくぽく、ちーん」
万里、至さん、あとで絶対ボコる。
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わず - すごく面白いです！更新楽しみにしてます！ (2019年9月10日 14時) (
レス) id: 1511d926d3 (このIDを非表示/違反報告)
rena(プロフ) - 更新待ってます (2018年8月30日 2時) (レス) id: 8104f6caff (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - すごく面白くていつも楽しみにしています！更新応援してます！ (2017年9月6日 8時) (レス) id: a8b7ed9872 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり。 - とてもとても面白くて、何回もみています！ゆっくりことこととお待ちしております。 (2017年8月5日 19時) (レス) id: 392125dbe2 (このIDを非表示/違反報告)
ことみ(プロフ) - 最高でした♪ 続き、楽しみにしてます！ (2017年7月4日 23時) (レス) id: c79b5cac48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：群青 | 作成日時：2017年6月14日 9時
