11.戯れ ページ13
『一気に不良になった気分だ…』
「元々グルッペンと関わってんねんから不良やろ」
『それはそう』
反省文をシャオロンと仲良く書いていた。
『シャオロンはしょっちゅう授業サボってるのか?』
「全部故郷で習ったやつばっかでつまらんし…それに先生のハゲが気になる」
『理由後者でしょ絶対』
「あ、バレました?」
ろくな理由では無いと思ったが。
授業で習うようなことをとっくに故郷で習っているとは驚きだった。
『習ってないことは?』
「んー……強いて言うなら魔法式?俺アレ苦手なんよ……。見てるだけで目が痛いわ」
これは相当駄目なようだ。
彼は運動面は一番だが、勉強が……。
『近場に良い、講師を知ってるが。』
「え、マジでか!サンキュー!!」
**
『エーミール。』
「あ、Aさんや。ようこそ、図書室に。何かお探しですか?」
回りに蝶を漂わせる彼はエーミールといった。
彼は生徒だが、先祖代々この図書室を管理してきたため仕来たりでここを管理している。
授業も受ける暇なんてないが、彼は探求心のある少年の為、すぐ身に付ける
だから今は余裕で4年の授業も答えられる。
「そういえばこの、「生きた図書室」には不思議な本があるみたいなんです。どうやら2年生徒ら辺が悪用しているみたいなので、早々に燃やそうと思うんですよ。」
『あぁ、その本ならグルッペンが持っていた気がするぞ?』
沈黙が訪れる。
すると何やら形相を変えて図書室を出ていった。
『……勉強は私が教えよう。』
「……せやな、お願いするわ」
**
『………がこうなって…って、シャオロン寝てる…』
「………」
気持ち良さそうに寝てるな…
けどここは心を鬼にしよう。
彼の成績の為だ。
『【シャオロン起きろ!】』
トントンの声を借りる。
すると彼は目を開けてガバッと姿勢を正した。
「あれ……?とんとんは?」
『ふっ…』
あまりに目を白黒させるものだから笑いを溢した。
「A〜〜!!
俺まっっじでびっくりしたんやからな!?
くー!夢ン中でもう少しで人気になれたんによ!!」
『まぁまぁ、今度飯奢ってやるから』
「やります」
『……何がいい?』
「スペシャルメニュー」
『ぶれないな』
「どーも」
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作者名:かどユキ 芝 | 作成日時:2021年5月24日 23時