約束* (ページ9)

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あの日から約1ヶ月。

仕事後に彼らのyoutubeを見るのが日課になった。

A「っ…あっはは！」

ちょっとくだらなくて、でもどの動画も、誰も不快にならないように気遣う優しさと人柄に溢れてて。
癒しになると同時に元気ももらっていた。

A「はい、1週間おつかれさま自分！！」

今日は金曜日。休みの前日は自分を褒め称えビールを飲むのが前々からのルーティンだ。

今日はどれ見るかな〜。

いつも通り動画を見ようと選んでいると

ﾋﾟﾛﾝｯと
聞き慣れた通知音が鳴った。

携帯を開くとあいりからのLINEだった。
あいりとは会えてはいないものの、他愛もない話が続いている。
何送ってたっけなー

そう何気なく内容を開いて、一瞬指が止まった。

"Fischer'sメンバーがAに会いたがってる！手伝って欲しいことがあるらしいんだけど、明日とか来れる？"

A 「え…会いたがってるって…何で？」

不思議だった。
表に出てる人は一般人との接触をなるべく避けるというイメージがあったから。

もし私が住所とか広めちゃったら、とか警戒しないのかな。

もちろんそんな事はしないけど。

……あっ！もしかして口止め…!?
ゆすられる!?

…んな訳ないよね。あんな優しさ代表！みたいな感じの人たちなのに。

変な考えばっかりが浮かぶ。
だけどどれだけ考えても納得できる答えが出なかった。

…直接聞こう。

そう決意した私は、あいりに返信する。

"明日、行くね"

打ち終わると
何故かふと、シルクくんの顔が浮かんだ。

でも理由は自分でも分からない。

…ああ、分からない答えがもう一つ増えた。

不安感とまたみんなに会える高揚感で、次の日まで混乱は解けなかった。

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