ゆるギャルと不憫。 (ページ7)

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そういえば、昨日のお礼をし忘れていたな

あいつ昨日は早く帰りやがったから昨日引き止めてでも言えばよかった。

まぁ別に改まってお礼する程の品でも無いけど。

言わないなら言わないで別にこのままでも俺に支障は出ないし、数日前の俺に戻るだけだから良いけど。
いつもの日常に戻るだけ。むしろそっちの方が俺には合っていただろ。

あんなギャル、俺には合わないし困るだけだ。

けど、何故か数日前と俺には戻りたくないと思ってしまう自分は傲慢だろうか。

覚悟決めろよ、松村北斗

__________

休み時間、

｢ねぇ、｣

『......なんですか〜？』

機嫌の悪さが表情と声にそのまんま出ている橘、
わかりやすいなあいつ。

｢いや、あの、その、昨日の缶コーヒーでお礼言いたくて。｣

普段お礼をしていないから少し恥ずかしくなってしどろもどろと言ってしまった。カッコ悪、俺。

『あ〜昨日は私がやりたくてやったから気にしなくていいよ』

｢じゃあ、これあげる｣

たまたま制服のポケットに入っていたキャラメルをあげると、

頬を膨らませていた彼女がたちまち笑顔になって

『え！私キャラメル大好きなの！嬉しいなぁ〜！ありがとう！』

と、さっきまでとは一転、すぐいつもの橘に戻ってた。

『〜♪』

何故か彼女の後ろに花が見える、花粉症だから目がおかしくなったかな俺。

｢......｣

キャラメルで喜ぶ単純な橘。

けどそれで直って安心する俺はもっと単純なのだろうか。

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橘Aが好きなもの
→キャラメル

松村北斗が今度からカバンに入れようかなと考えちゃったりしているもの
→キャラメル