ゆるギャルと不憫。 (ページ18)

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『ほくぴのパンおいしそ〜いいな』

俺が持ってる小分けのスティックパンを見つめながら話す橘

｢別に、ただのコンビニのパンだけど｣

『最近ご飯しか食べてないからパン食べたい気分
なの！！』

じゃあ、

｢じゃあ、1個食べ『いいの！？』え、あ、うん。｣

食いつき過ぎな

『うんま〜』

｢そういえば、まだ渡したいものって？｣

『ふっふっふ...こちらをご覧ください！』

机の上に置かれた小さい箱

｢なにこれ｣

『まぁ開けてみて』

これ、

｢マカロン...？｣

『だーいせいかい〜チョコマカロンでした』

｢そこはケーキじゃないのな｣

『いや最初は持ってこうとしたけど最近暑いから腐るもん』

｢じゃあマカロンがギリ腐らなそうだと｣

『そういうことです』

｢てか、なんで俺がチョコ好きなのわかったの｣

『こーち』

｢理解｣

『まだ味見してないから私も食べよーっと』

｢え急に怖くなってきたんだけど｣

『だいじょぶだいじょぶ〜』

｢...まず...くない。｣

『ね？笑だいじょうぶでしょ？』

｢おいしい｣

『ね、プロ級にうまい』

｢それは言い過ぎ｣

『そこは、ね！って褒めてくれよ』

自分で作ったマカロンをまたひとつ食べながら自画自賛している目の前の橘。

胸がやけるほど甘いチョコレートマカロン

意外にも美味しかったからまた作って欲しい、なんて。

言えたらいいのに。