壱 ページ5
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死穢八斎會事件以降、これといった大きな事件が起こることなく、俺らは三年生になった。そしてホームルームの時間。俺らには、何度目かの進路希望調査票が配られる。インターンに行っている事務所のサイドキックになるのか、はたまた独立するのか。とは言ったところで、大抵のヒーロー志望はインターン先の事務所などのサイドキックになり、経験を積んで独立するのがセオリーだから、この調査自体はあまり意味がないようなものなのだが。
俺はこれまで通り、ベストジーニスト事務所と記載して、担任に提出する。そしてクラスメイトも提出していくのをぼんやり眺めていた。最後に提出したのは、Aだった。
そういえばAと、進路をどうするかという話をしたことが無かった。Aは一年の職場体験の頃から、ずっと同じヒーローのところに通っている。だから俺は、無意識のうちに、進路もそこだろうと決めつけていたのだろう。
寮に戻る時に聞いてみようかと思いながら、俺はホームルームが終わるのを待った。
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「おい、帰んぞ」
「……ごめんかっちゃん、今日、職員室に呼ばれてるんだ」
「あ？ またかよ。先に言えや」
「ごめんごめん、さっき思い出したの」
基本的に登下校は一緒にしているが、今日みたくどちらかに用事がある時に、互いのことを待つようなことはしなかった。どうせ同じ教室に通い、同じ寮に帰るのだ。ずっと一緒じゃ疲れてしまう。と付き合いたての頃にAが言って、俺はそれを受け入れることにしている。
切島たちと寮に戻り、部屋に篭って、事務所経営についての本を広げる。卒業後、ベストジーニストの事務所に所属することはほぼ決まっているようなものだが、俺はそこに長居するつもりは無かった。サイドキックとして雇いたい人材を探し、二十歳になる頃には独立して、Aを事務所に呼ぶ。それが俺の計画だった。
「……爆豪、ちょっといいか」
ドアをノックする音が聞こえ、その少し後にくぐもった声が聞こえてくる。その声を聞いて、俺は本を閉じ、ドアを開ける。ドアの先にいたのは轟だった。珍しい来訪者だと思いながら、俺は轟を部屋に通す。
どこに座るべきかと迷い、ソワソワしている轟に、いつも上鳴や切島が座るクッションを投げ渡す。
それから俺は、備え付きの冷蔵庫から水の入ったペットボトルを出し、轟に渡す。そして自分用のコップを勉強机の上からとって、轟の正面にあるローテーブルに置いた。
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せいの - ご馳走様でした。。。。 キュンキュンした。。。。あーーー、すきィィィ！！！感情輸入し過ぎるくらいした。。。。あーーん 読み終わった後の心地よさが最高。心地良すぎて言葉にできへん 端的に言うとすきです。 (2022年3月28日 1時) (
レス) @page40 id: 9e2c3376df (このIDを非表示/違反報告)
ひゅうが(プロフ) - この話を見つけて数時間かけてですが全話読ませていただきました。萌えすぎて暴れたり、キュンキュンしまくったり…最後は爆豪くんの成長や、夢主ちゃんの最後などなどを見て泣きました。素晴らしい作品をありがとうございました。 (2021年8月26日 21時) (レス) id: 36c4c30ff3 (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - とぎさん» コメントありがとうございます。遅い時間まで読んで頂けて凄く嬉しいです。返信が遅くなってしまい今更かとは思いますが、ゆっくり休んでくださいね！ 泣けると言っていただけて本当に嬉しいです、こちらこそありがとうございました！ (2021年8月21日 22時) (レス) id: 97c93646fa (このIDを非表示/違反報告)
とぎ(プロフ) - こんな時間にごめんさい。昨日からずっと寝ずに読み続けて今全シリーズ読み終わりました。久しぶりにとても泣ける作品で良かったです。水澄ちゃんらの心情にもとても泣きました。とてもいい作品を読ませてくださりありがとうございました。お疲れ様でした！ (2021年8月20日 4時) (レス) id: 9d85423f3d (このIDを非表示/違反報告)
華々宮(プロフ) - 結城さん» コメントありがとうございます。感動したと言っていただけて嬉しいです、こちらこそありがとうございました！ (2021年8月17日 11時) (レス) id: 97c93646fa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：華々宮 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kgmy_novel/
作成日時：2021年7月11日 11時
