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その言葉は酒のせいかうまく飲み込めなかった。
だけどすごくきになることを言われた気がして、どんどん頬が熱くなる。
思わずふふって笑うと、伊沢さんの口元もゆるんだ。
ああもう。笑うたびに可愛い
「ねえ、俺の恋バナ聞いてくれる？」
「何バナでも聞きますよ」
やったーって言って頬杖ついてふにゃふにゃ笑う彼はいつのまにか私と同じぐらい酔っていたようだ。
私もいえーいと頬杖をつく。
「俺ね、ずっと気になってる子がいてね、最近すごい忙しくて、しばらく恋愛とかめんどいなーってなってた。だけどその子からラインくるとすげー嬉しいの。」
酒を煽って少し視線を彷徨わせながらその人は言う。
うんうん、と相槌を打っているが私の頭は相変わらず言葉を消化できていない。
伊沢さんが可愛いな、とか、このお酒美味しいな甘いなとか、いろんな想いで心がゆらゆらしてる
影をつくる前髪越しにゆるく弧を描いている瞳と目が合った。
「けどこないだ相手に会話切られちゃって、なんとなく落ち込んでさ。でもその次の日にちょうど食堂で見かけちゃって、思わず目の前座っちゃった」
「それは大胆！！よっ積極的ボーイ！」
声援を送るとありがとう、と伊沢さんは得意げな顔をした。
「そしたらさ、その子と後輩と三人で飲みに行けることになって、もう嬉しくて嬉しくて仕方なくて」
「すごい、幸せ者！」
「しかもさ、クイズノック のファンなんだって、すごい嬉しそうに俺に話しかけてくれるの。もうどうしようって。」
「なんなんですかそれ、もう脈しかないですよ」
「ねえやっぱりそうだよね？脈しかないよね？」
するりと手を掴まれてブンブン振られる。私もブンブン頷く。
「告白しないんですか？」
「しなきゃ、どこがいいかな」
「やっぱり伊沢さんなら夜景の見えるスカイバーでしょ、」
「えええ俺そんなにキザかなあ」
「じゃあ水族館！水族館好き！」
そういうと、伊沢さんは目を開いてパッと顔を綻ばせていいね、といった
「俺も、好きだよ」
水族館が？って聞き返すのは野暮だってわかった。もう頭の中はじんと痺れていて、その声を合図に私は机に突っ伏した。
「無理…もうだめ」
降ってきた笑い声と優しく頭を撫ぜる大きな手。
ちゃんと送るから、タクシーまで頑張って。
そう囁いた声に頷いた記憶はある。
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Å - 面白いです!。お話のつづき楽しみに待ってます! (2018年11月3日 21時) (
レス) id: eec85e62da (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年11月1日 7時) (レス) id: 90f88fea4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふすま粉 | 作成日時：2018年11月1日 3時
