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14.13の続き ページ14
「すごい酸味が効いてるよね、これ」
「スカーっとするの」
「ふーん」
戻ってきた缶に口をつけようとして戸惑う。
川上さんが見てる。
熱っぽい視線が横から刺さる。
間接キス、だよね。川上さんは気にしてないのかな…
いやいや、気にしすぎだ。幼い頃から同じジュースを飲むなんてよくあることだったじゃん！
えいっと飲む。炭酸とレモンの酸味が鼻の奥から抜けていく。
けど、頭の中まではスカーっとはしなくて、むしろあの喉の動きが頭の中から離れない。ぼーっとしたままなんだ。
「みか」
低い声で囁かれ、頬を指先で撫でられた。
驚いて川上さんを見る。呼吸まで聞こえてきそうな距離に心臓が跳ねる。
紅潮した頬に乗っている潤んだ目に視線をとらわれる。そこでやっと川上さんが酔っていることに気がついた。
「美味しい？」
私は短く息を吐いた。
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作者名：ふすま粉 | 作成日時：2018年10月26日 0時
