21話 ページ29
.
ダグナ「Aには言ったが、
俺は母さんにお前を殺すように言われた
そして……ホントは、俺…
お前を……殺したんだ」
キ「『‼‼』」
ダグナ「母さんに……
Aを殺さなかったら、俺を殺すって言われて…
その威圧に負けて、躊躇したものの結局お前を殺した……
はずだった」
『"±0"…』
兄上は「ああ」と頷き、自分の手を見つめた。
ダグナ「その能力で結果的に生き返ることができても、
この手で……お前を…殺した
その事実は変わらないんだ
だからこれ以上Aに辛い思いをさせてはいけない
そう思って、お前の記憶を消した……
でも……お前には友達が沢山できてて…
俺がいなくても、というより
俺がAの側にいてはいけないと思った
だから」
パシン‼
私は兄上の左頰を叩いて眉を顰めた。
『だからもう一度、私の記憶から兄上の存在を消そうとした
なんて、言わないよね…?』
ダグナ「………その通りだ」
私は拳を握りしめ、頰に伝わる何かを感じながら口を開く。
『ッバカじゃないの‼⁉
兄上が私を殺したから何なの⁉‼
それは兄上の意思じゃない‼
全部全部、母上が指示したことだよ‼‼
悪いのは母上なの‼‼
…ッ母上をそんな風にしたのは…私だけど……
"これ以上辛い思いをさせてはいけない"?
バカ…‼バカバカバカ…‼‼
.
私の中で兄上の存在が消える方が辛いに決まってんじゃんッ‼‼‼』
ダグナ「……‼」
ハァ、ハァ…と息を整え、兄上の目をしっかりと捉えた。
『さっき、兄上は私を傷つけて嫌われようとしてたみたいだけど
無駄だよ……
だって私、兄上のこと…
.
大好きだもん』
そう言って微笑む私を見た兄上の目からは、
大量の涙が溢れ出ていた。
ダグナ「っ…‼
A…俺はお前を一度殺した……
そんな俺が……お前を守っても、いいのか……?」
『当たり前でしょ!
兄上は私を守るために強くなったんだもんね』
ダグナ「まだまだだわ」
兄上は「はは…」と苦笑いをして、キルアの方に目線を向けた。
ダグナ「お前の電気、めっちゃ効いたぜ」
キルア「……その割には余裕な顔してたけどな」
ジト目で兄上を見ると、すぐに目を逸らして恥ずかしそうに頰を赤く染めた。
88人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
餅米クン - もちろん!! (2019年4月23日 16時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 餅米クンさん» ありがとうございます!!これからも応援よろしくお願いしますっ!! (2019年4月23日 7時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
餅米クン - 主さん!!もう最高な小説をありがとうございます!!更新頑張ってくださいッッ!!楽しみに待ってます!! (2019年4月22日 22時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 三日月さん» ありがとうございます!実は、私の中での「フェイにされたい事」ランキングの一位が 頭ポン でして…笑 三日月様のコメントにいつも感動させてもらってます!!これからも応援よろしくお願いします! (2019年4月21日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 今日久しぶりに見たら……、また更新してるぅ!今最初から再度読み返してて、フェイの頭ポンのシーンでなきかけましたぁ!こんな小説つくるなんて天才!これからもこの三日月、応援させていただきます! (2019年4月21日 22時) (レス) id: f8539acb6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年4月18日 0時