15話 ページ23
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なーんだ、兄上か
そう思い「兄上」と声をかけようとドアノブに手をかけた瞬間
『…ひッ‼⁉‼(ゾワッ』
な……に、これ………?
私が見た光景、それは…
ダグナ「……A?」
壁一面に貼られている、私の写真
そして……沢山の死体に、私にそっくりの…人形?
いや、あれは…本物か…?
そして……大量の…血
私は一刻も早くこの場から逃げたくて、走り出す。
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ガシッ
『ッ‼‼‼』
私は肩を大きく揺らし、後ろを振り返る。
ダグナ「こんな時間まで何してんだよ……
A」
ザワザワッ…‼
私の背中を嫌な感覚が走る。
大量の殺気を放っている兄上は、私の頰を両手で包み込んだ。
ダグナ「夜更かししたら身長伸びねーぞ!」
"余計なお世話‼"
いつもならこう言うだろう。
だが………今の私には、そうツッコむ余裕など無かった。
ダグナ「……あー
やっぱり見た?」
ニコ、と笑みを浮かべて私の頭に手を乗せる。
『………兄上…』
ダグナ「ん?」
『あの部屋で………
何を…していたの?』
…
ダグナ「…見たんだな」
『…ッ‼
あ…な、中は…見なかった…よ』
殺気に押し潰されそうになり、少しよろける。
ダグナ「んじゃ、見せてやるよ」
グイッ
無理矢理私の腕を引っ張られ、あの部屋へと連れて行かれる。
『待っ…‼やめ、兄上‼‼』
ダグナ「そんなに叫ぶなよ、あの2人が起きちゃうぜ?」
そっちの方が好都合……そう思ったが、私はすぐにその考えを捨てた。
ダメだ…あの2人にまで危ない目に遭わせてしまったら……
"俺を頼れ"
いつかキルアに言われた言葉が頭を過る。
『…っ』
ごめんキルア……今回ばかりは…
相手はあの兄上だ、こっちが重傷を負うか…最悪死ぬ
アルカちゃんを自由にすると決意したばかりのキルアに、そんな事させたくなかった。
ガチャ
バタン‼
部屋の扉の鍵を閉められ、私は恐る恐る兄上の部屋を見渡す。
壁一面には、沢山の写真
ニコッと笑っている私
涙を流して泣いている私
顔を真っ赤にして怒っている私
頰を膨らませて拗ねている私
これ全部……私の顔だ
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餅米クン - もちろん!! (2019年4月23日 16時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 餅米クンさん» ありがとうございます!!これからも応援よろしくお願いしますっ!! (2019年4月23日 7時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
餅米クン - 主さん!!もう最高な小説をありがとうございます!!更新頑張ってくださいッッ!!楽しみに待ってます!! (2019年4月22日 22時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 三日月さん» ありがとうございます!実は、私の中での「フェイにされたい事」ランキングの一位が 頭ポン でして…笑 三日月様のコメントにいつも感動させてもらってます!!これからも応援よろしくお願いします! (2019年4月21日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 今日久しぶりに見たら……、また更新してるぅ!今最初から再度読み返してて、フェイの頭ポンのシーンでなきかけましたぁ!こんな小説つくるなんて天才!これからもこの三日月、応援させていただきます! (2019年4月21日 22時) (レス) id: f8539acb6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年4月18日 0時