25話 ページ33
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その後アルカちゃんが起床し、皆で朝食を食べ終える。
兄上は荷物をまとめて正面玄関へ向かった。
ダグナ「じゃ、行ってくるよ」
『………うん…』
私は眉を顰めながら口角を無理矢理上げる。
私の顔は引きつっているだろう。
兄上はそんな私の頭に手を置き、わしゃわしゃと乱暴に撫でる。
『う…兄上、髪ボサボサになるからやめて』
ダグナ「ハッハッハ!そんなこと言って、ホントはもっと撫でて欲しいんだろ〜?」
『調子に乗んなッ‼』ベシッ
ダグナ「いだッ‼」
アルカ「あっははっ!」
アルカちゃんは兄上と私の方を指差し、大笑いした。
私は恥ずかしさから少し頰を赤らめ目を逸らし、再び兄上に視線を移した。
『ほら、飛行船に乗り遅れるよ』
ダグナ「ああ
なんかあったら連絡しろよ?すぐ駆けつけるぜ」
『…うん』
ガチャ
兄上は玄関を出て、外に足を踏み出す。
『…そのっ!えと
………無理、しないでね
強くなったら、無事に帰ってきてよ…』
私が不安そうな顔で兄上にそう言うと、兄上は微笑んでから私に抱きついた。
ダグナ「もちろん
元気でな」
兄上は私から離れ、手をヒラヒラと振りながら再び外へと足を踏み出した。
ダグナ「キルア」
キルア「ん?」
ダグナ「妹と彼女、どっちも守る覚悟があるか?」
キルアは少し目を見開くと、口を開いた。
キルア「あるに決まってんだろ
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Aも、アルカも…ナニカも
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俺が守ってみせる」
『…っ///』
まったく…ッ
なんでこんなにもイケメンなのかな、キルアは…///
兄上はフッ、と鼻で笑いながら「愚問だったな」と言ってこの場から立ち去った。
キルア「行っちまったな」
『うん』
キルア「……本当に良かったのか?」
『え?』
私は首を傾げてキルアを見る。
キルア「ダグナと離れて、寂しくないのか?」
『………そりゃ、寂しいよ
でも、平気』
だって…キルアとアルカちゃんが側にいてくれるもの。
そんな事恥ずかしくて言えないけど
心から、そう思ってるよ
『でも守られっ放しも嫌だし!
久しぶりにジム行きたいなー!』
キルア「おおっ、いいなソレ!」
アルカ「お兄ちゃん、ジムって何?」
あ…そっか、アルカちゃんは行ったこと無いのか
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餅米クン - もちろん!! (2019年4月23日 16時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 餅米クンさん» ありがとうございます!!これからも応援よろしくお願いしますっ!! (2019年4月23日 7時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
餅米クン - 主さん!!もう最高な小説をありがとうございます!!更新頑張ってくださいッッ!!楽しみに待ってます!! (2019年4月22日 22時) (レス) id: 5fdbb74938 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 三日月さん» ありがとうございます!実は、私の中での「フェイにされたい事」ランキングの一位が 頭ポン でして…笑 三日月様のコメントにいつも感動させてもらってます!!これからも応援よろしくお願いします! (2019年4月21日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
三日月 - 今日久しぶりに見たら……、また更新してるぅ!今最初から再度読み返してて、フェイの頭ポンのシーンでなきかけましたぁ!こんな小説つくるなんて天才!これからもこの三日月、応援させていただきます! (2019年4月21日 22時) (レス) id: f8539acb6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年4月18日 0時