【H×H】幸福と不幸Ⅶ【キルア】 (ページ2)

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289話ページ2

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ゴン「だから早く戻ろう‼

強くなって‼

カイトを助けに‼‼」

ゴンは…光だ

でも……

私には、暗闇しか見えないや

ガチャ

ゴン「A？どこ行くの…？」

『……ゴン、キルア…

強くなろうね』

私はそう言い残し、携帯を置いて部屋を出る。

キルア「待っ」

バタン

部屋の扉を閉めた瞬間、私は走り出した。

私…何してるんだろう

何も考えずに、ただひたすら走る。
カイトを置き去りにした時のように…

ただ頭に浮かんでいるのは、さっきキルアとモラウに言われた言葉。

"お前が…あそこで躊躇してなかったら……

カイトは…

余計なケガを負わなくて済んだのに"

ズキン

"お前はそこのボウズ以下だ"

ズキン

『…うぁあああっ…‼』

その言葉を思い出すたびに、涙がポロポロと溢れ出てくる。

結局…私は…他人を不幸にすることしかできないんだ…

なのに…なのに

キルアの温もりを求めてしまう…

抱きしめたい

『うぅ…っ、ぁああ…

はぁ、はぁ、っはぁ…』

……あ

ヤバイ、落ち着け、私

ナイフを持っていない私には、自分を落ち着かせる術が無かった。

街行く人がゴミを見るような目で私を見る。

やめて…

どうしても、過去を思い出してしまう

「あの目…化け物の目よ」

「逃げろー‼」

辺りがザワザワと騒ぎ出す。

これは幻聴…これは幻聴…

とりあえず、ナイフを買わなきゃ
そう思ってカバンを探ろうとするが、私が何も持ってきていない事に気づく。

『ハァ…最悪…』

キルアは…私のことなんて…

キルアから貰った温もりが頭から離れない。

『嫌…っ、嫌だよ…』

「あなたが…Aね」

『え…？』

私は声がした方を向く。

「はじめまして…私、パームって者です

よろしく…」

『は、はあ』

怖っ‼‼;;;←

突然の事すぎて涙も震えも止まり、パームを見つめる。

パーム「あら…貴方、泣いていたの…？」

『うぇ‼⁉

あ、い、いえ…別に』

パーム「嘘ね…私には分かるわ

失恋かしら？辛いわよね…可哀想に」

『え？いや、あの』

パーム「その気持ちよく分かるわ…だって私も失恋したことあるもの」

『あのぉーー‼⁉』←

耳あるのかな⁉この人‼‼