331話 ページ46
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『キル、ア……？怪我は…』
キルア「こんなの、平気さ…ッ」
『平気じゃない…‼
血が…』
キルア「大丈夫だって」
キュポン
キルア「吸盤だからさ」
そう言って、先に吸盤が付いている魚を額から取る。
『吸、盤…』
キルア「ああ。アイツが頭ん中でペラペラ喋ってくれたおかげで助かったぜ」
キルアは私に背を向け、歩き出す。
キルア「それよりそんなのに構ってないで、さっさと出口見つけ＿＿＿＿＿＿＿」
バタッ
『……え……？』
キルア「ハァー…ハァー…
おい、おい……何だよ、マジかよ…」
『キルア…‼⁉』
キルアの体から、大量の血が溢れていた。
それはどんどん広まっていき、私の膝を濡らす。
そんな…私が…守れなかったから……？
嫌だよ…ねえ……
『キルア……いや、だよ…』
キルア「……悪ぃ…
役に…立てな…かっ……」
ドサッ
『何言ってんの…？
役に立てなかったのは私だよ…
……私、を…置いていかないで……
嫌だ……ごめんなさい……
守れなくて…ごめんなさい……
チョコロボくん、一生分買うから…ねぇ…
起きてよ……‼‼』
……は、はは
…私が…こうしたのか
目の前でただ突っ立って見てるだけ…
私はキルアを見殺しにしたんだ…
守るとか言ってたくせに……
私は「±0」と言い、ナイフを取り出して自分の腕に突き刺した。
血がダラダラと出てくる。
何度も何度も切り裂いて、元の形が分からなくなるくらいに
私を…助けてくれた人を…私が……
『私が……殺した……
あは、あはははは……
うぁああああああああああああッッ‼‼‼‼』
体のどこに刺しても、痛みが感じられない
もっと……罰を……
結局、裏切ってしまうのは……昔から…
『私の方だった……』
グチャッ‼‼‼
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作者名：しゃーぺん@彩 | 作成日時：2019年3月31日 3時
