【H×H】幸福と不幸Ⅲ【キルア】 (ページ17)

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112話ページ17

キルアも私を強く抱き締めて、額を私の肩にぐりぐりと押し付けた。

『分かった‼分かったから‼ギブギブギブ‼‼』

私の体はミシミシと音を立てて悲鳴を上げる。
しかも周りの人に見られてるし‼

『とりあえず！落ち着こう！ね！』

私は2人を担ぎ、人気の無い所へ走った。

.

私は人気の無い路地裏へ入り、2人を降ろす。

『えっと…ゴン、ヒソカにプレートは返せた？』

私がそう問うとゴンは無言で頷く。

『ゴ、ゴンが無ゴンで頷く…なんちゃってー‼』

「「……」」

『……』←

や、やべぇ…シラけた…

『…良かったね！目的は達成したし、次はどこに行く⁉もちろんまだ旅は続けるよね！』

キルア「…ゴンの家」

『へぇ‼‼それは良い案だね‼キルア君‼;;;』

私が雰囲気を明るくしようとテンションMAXで話しかけるが、2人はまだ鼻をすすっていた。

『もー‼いつもの2人らしくないよ‼もっとテンション上げてさ、ね‼』

ゴン「元はと言えばAが自分の心臓突き刺したからでしょ、俺達の気も知らないで」

『ヴッ…』

キルア「……ぶふっ」

私がゴンに論破され落ち込んでいると、キルアが突然吹き出した。

キルア「ゴンに言われてやんの…っはは‼」

お腹を抱え笑い出すキルアを睨むが、なんだか私まで可笑しくなり、笑いを堪える。

ゴン「…あはははっ、Aの顔おもしろい！」

『……っふふ、はははっ』

ゴンまで笑い出すものだから、私はついに耐えられなくなりお腹を抱えて笑う。

『…ははっ、……ふぅ

キルア、ゴン』

「「？」」

私は精一杯の笑顔で口を開く。

『2人は、私の最高の友達だよ！』

私がそう言うと、キルアは照れ臭そうに顔を赤くして「今更、なんだよ…」と言って笑った。

ゴン「俺もそれ言おうと思ってた！」

ニコッ、と笑うゴン。

"私"…ありがとう

もう二度と、大切な友達を裏切ったりしない

もう、過去なんかに囚われない

約束するよ。

本当に、ありがとう

『大好き！』

私はもう一度、2人を強く抱き締めた。