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四十七 ページ48

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『……ふふっ』






私はゴンの迫力のある言葉に感動するどころか、思わず笑ってしまった。






ゴン「やっぱりAは笑ってた方が可愛いよ!」



『かわッ……‼』





子供のくせして、女子の扱い上手いな…





『…っじゃあ‼私もう行くから』




ゴン「えっ⁉帰っちゃうの⁉」




『ルトの墓作りたいし


…あ、まずはハンターライセンス売らなきゃ』



ゴン「えーーーーっ⁉」




先程から大声を出して驚いているゴンをジト目で見て、耳を塞ぐ。




『でも、暫くはここにいるつもり』



ゴン「そっか…」




安堵の表情を浮かべながらそう言うゴン。




『……ゴホッ…





じゃ、また』






私は扉を開け、部屋の外に出てゆっくりと閉める。





『……ッげほ‼ゴホッ、』





完全に閉め切った後、トイレへ走り出す。





いつもと、何か…違う







胸をギュッと締め付けるような痛みが私を襲う。







"嫌いだよ"







『…っ』








きっと、あの言葉は





執事室で伝えた想いへの…返事だ。






"好きじゃない"じゃなくて、"嫌い"とハッキリ言われた私の感情は複雑だった。






スッキリした






…のに、








『ぅ…っ』








辛い







さっきの感動の涙とは違う、別の涙が私の頰を伝う。









トイレの個室へ入り、いつものように花を吐き出した。







『……‼⁉






枚数が、増えてる……⁉』






この花の枚数は、私のマイナスの感情に比例しているのか…?





というか、何故私は今までこの花について調べなかったのだろう。





私は天空闘技場を出て、ネットカフェのパソコンでこの症状について調べる。





そこに書かれていた内容は、こういうものだった。





"「花吐き病」


正式名称「嘔吐中枢花被性疾患」



症状は片思いをすると口から花を吐き出すようになる。

また、他者が吐き出した花に接触すると感染してしまう。

治療法は現在のところ1つしか無い。
それは、両思いになること。

発症するときの条件でもある片思いが成就すると、感染者は白銀の百合を口から吐き出し完治する"






この情報で分かったことは三つ。





一つ目、他者はその花に触れると感染してしまう。



二つ目、両思いになればこの病気は完治する。








三つ目、









.









_____私にこの病気の完治は、不可能。

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しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます!幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています!もしよければそちらの方も宜しくお願い致します! (2019年5月30日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます!今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます!! (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年5月15日 23時

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