四十 ページ41
.
あの日から。
泣いては花を吐き、泣いては花を吐き…
それを繰り返しているうちに、私の心は病んでいった。
孤独心から未だにルトの墓は作っておらず、ずっと地下に閉じこもっている。
手に持っているハンターライセンスを眺めながら、ずっと。
退屈だな。
死んじゃおうかな。
よし、死のう。
流れ的にそう思ってしまうが、決して冗談ではない。
死ぬよりも辛いこの空っぽな状況にいる私にとって、"死"など全く怖くなかったからだ。
いつの間にか、天井にロープを吊るしてそれに手を掛けていたり。
いつの間にか、手首の血管の上にナイフを置いていたり。
無意識のうちにそんな事を淡々と出来るほど、恐怖など一切無かった。
だが、キルアの笑顔が頭に浮かぶ度我に返り、腰を抜かし、泣き喚き、花を吐く
その永遠ループ。
これ程辛いことなんて無いでしょう？本当に。
『ルト…
ルトはこれ以上の辛さを味わったんだよね…
見ず知らずの人に……
目を抉り取られて…
肉を剥ぎ取られて…
骨を抜き取られて…』
私はふとあることに気がついた。
＿＿＿＿私も同じ苦しみを味わえばいいのか
それなら、ルトも許してくれる。
私は早速インターネットで"ルミアナ族の生き残り"を主張し、金が欲しい人を探した。
やっと見つけた人から「天空闘技場で待っています」というメッセージが来たので、すぐに出かける準備をした。
『行ってくるね、ルト』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます！幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています！もしよければそちらの方も宜しくお願い致します！ (2019年5月30日 23時) (
レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます！今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます！！ (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゃーぺん@彩 | 作成日時：2019年5月15日 23時
