三十二 ページ33
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イルミ「そんなお前がなにを求めてハンターになると?」
キルアは震える拳を強く握りしめて口を開いた。
キルア「確かに…ハンターにはなりたいと思っている訳じゃない
だけど、俺にだって欲しいものくらいある」
イルミ「ないね」
キルア「ある!今望んでる事だってある!」
イルミ「ふーん、言ってごらん、何が望みか?」
少しの沈黙。
イルミ「どうした?本当は望みなんて無いんだろ?」
キルア「違う!
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ゴンとAと、友達になりたい」
『…………え』
私はその言葉に驚き、目を見開いた。
キルア「もう人殺しなんてうんざりだ
普通にゴンとAと友達になって、普通に遊びたい」
『……』
私なんかで、いいの?
そんな疑問が、私の頭に浮かび上がった。
イルミ「無理だね、お前に友達なんてできっこないよ
しかも1人はルミアナ族ときた」
『‼‼』
今ここでそれ言う…⁉
周りが騒々しくなり、視線が一気に私に集まる。
イルミ「あの一族のこと知っててそれ言ってるの?キル」
キルア「…知ってる
Aに教えてもらったから」
イルミ「知ってるなら、アイツと友達になることがどれ程危険か知ってるだろ?
常にあの眼は狙われている
いつ何処で誰が襲って来るかも分からない
そんな危険を持ってる奴の近くにいたら、お前も不幸になる
分かるだろ?キル」
"不幸になる"
私と関わったら、不幸になってしまう
だから私は…色々な人を避けてきた
キルア「…ッ」
キルアはイルミの威圧に何も答えられないでいた。
イルミ「分からない?
……ま、
それが分からなくても、あの眼がどれだけ高価な物かは分かるだろ?
…あ、そうだ
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キル、アイツの眼をくり抜いてきてよ」
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キルア「え…?」
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しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます!幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています!もしよければそちらの方も宜しくお願い致します! (2019年5月30日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます!今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます!! (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年5月15日 23時