三十 ページ31
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私の言葉を聞いた後のゴンは、常に笑っていた。
ハゲにぶっ飛ばされても、殴られても蹴られても…
何度も起き上がって、その度に口角を上げていた。
結果はゴンの勝利。
「親父に会いに行く」という強い意思が、ハゲの心に響いたのだった。
勝負に必要なのは、力だけだと思っていた。
だけど…本当に必要なのは、強い意思…諦めない気持ちだったんだ。
そんなの綺麗事だ、と馬鹿にされるような事をゴンは実践したのだ。
ゴンは試合に勝った後医療室へ運ばれていった。
「第2試合、A対ヒソカ‼」
『げっ』
……いやてかさ、私44と戦いたくないって言ったよね?しかも即答で
私は鋭い目つきでネテロを睨む。
すると、ネテロは口笛を吹きながら私から目を逸らした。
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場内に上がっただけで感じる、この殺気。
ヒソカ「…♡」
ニヤニヤと口角を上げながら中央に歩いてくる。
「始め‼」
ヒソカはダッと私の元へ走ってきて、背後へ回り込んだ。
そのスピードは尋常じゃない程に速く、一瞬で私の背中に蹴りを入れられる。
『グッ…』
私は足を踏ん張って後ろを向き、ヒソカを目で捉えた。
ヒソカの攻撃はスピード的に避けられなかった…
けど、行動はギリギリ目で追える。
私がヒソカの行動を先読みして攻撃をすればいい…‼
私はヒソカと一定の距離を置きながら場内の端を走る。
そしてヒソカの背後へと一気に詰め寄り、足に蹴りを喰らわそうとするが、ヒソカはそれをジャンプで避けた。
私はヒソカが背後に回り込み手刀を喰らわせようとするのを避ける。
ヒソカ「その動き…♤
いいねェ…♡」
……え?
なんか…盛り上がってない?
いや…会場内の雰囲気がじゃなくて、
その……
ヒソカの……
『ッ………⁉
このっ、変態野郎…‼‼』
レオリオ「変態だ…」
クラピカ「変態だな…」
イルミ(同意)
私は光の速さでヒソカから距離を取り、身構える。
ヒソカ「クックック…♧
合格だよ、キミ♡」
私はその言葉を理解できずに、眉間にシワを寄せながら首を傾けた。
ヒソカ「まいった♤」
『…⁉』
その試合は、ヒソカの意味不明な降参で終わった。
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しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます!幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています!もしよければそちらの方も宜しくお願い致します! (2019年5月30日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます!今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます!! (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年5月15日 23時