二十八 ページ29
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私の足が止まる。
『……ッ』
キルア「…深くは探らねーよ
つか風邪大丈夫か?」
風邪…?
……あ、アレか
一瞬何のことか分からなかったが、すぐに四次試験のことを思い出し理解した。
『風邪…なのかな
でも、どっちにしろ平気な事に変わりないから……大丈夫』
キルア「そっか」
キルアは安心したように笑ってそう言った。
その笑顔を私に向けないでよ…
私が辛くなるだけなんだからさ
『……ッゴホ…』
《皆さま、長らくお待たせいたしました。まもなく最終試験会場に到着します》
咳き込んだ直後に流れるアナウンスに耳を傾け、キルアと顔を見合わせた。
キルア「行くか」
『うん』
私達は飛行船を出て、試験官や他の受験者達とホテル内へ向かう。
ネテロ「さて諸君、ゆっくり休めたかな?
ここは委員会が経営するホテルじゃが、決勝が終了するまで君たちの貸切となっている
最終試験は一対一のトーナメント形式で行う
その組み合わせは、こうじゃ」
ネテロはガバッ、と布を取る。
私はそのトーナメント表を見て目を見開いた。
『ヒ、ヒソカ……』
恐る恐るヒソカの方に視線を向けると、笑顔で片手を私の方にヒラヒラと振っているヒソカの姿が目に入った。
何でよりによってあんな戦闘狂と…
てかヒソカの視線がなんかネバネバしててキモい…
あんな奴、あのハンゾーって人みたいに禿げればいいんだ…‼←
心の中で憎まれ口を叩く私には、もう一つ気になっている事があった。
『合格者は1人だけ…?』
ネテロ「いいや、最終試験のクリア条件は
たった一勝で合格である‼」
なるほど…そういうこと
つまり、このトーナメント表の頂点は……
ネテロ「この表の頂点は不合格を意味するわけだ」
その後、組み合わせを決める為の点数の付け方等の質疑応答が行われた。
キルアが拗ねてたけど……ま、あの位置じゃ仕方ない。
子供っぽい一面もあるんだな…って思ったけどそういえばキルア12才か。
そんなことを考えながらキルアを見てると、「なんだよ…」と私を睨んできた。
馬鹿にしてるって思われたのかな?
いや実際馬鹿にしてるか。←
『普段クールだけど実はすぐ拗ねるガキっぽい一面もある…
いいキャラしてると思うよ』
キルア「褒めるか貶すかどっちかにしろよ‼」((←
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しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます!幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています!もしよければそちらの方も宜しくお願い致します! (2019年5月30日 23時) (レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます!今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます!! (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年5月15日 23時