二十五 ページ26
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ボーーー
《ただいまをもちまして、第四次試験は終了となります
受験生のみなさん、すみやかにスタート地点へお戻り下さい》
1週間が経ち、そのアナウンスが流れてからスタート地点へ向かった。
受験者全員が集まり飛行船に乗り込み、ゼビル島を出る。
『……あ、』
私が飛行船内を歩き回っていると、金髪と黒髪の見慣れた顔をした人達が居たので思わず声を漏らした。
クラピカ「Aか」
ゴン「Aっ⁉」
ゴンは焦ったように目を擦ると、私の方に顔を向けた。
ゴン「良かったぁ、Aも一緒に四次試験合格できて！」
『…うん……』
ゴンの目元には涙の跡があり、それを見た私は少し戸惑う。
そんな私を見たゴンは、バツの悪そうな顔で苦笑し口を開いた。
ゴン「俺、男なのに…情けないよね
ゴメンね、見苦しい所見せちゃって」
『いや、見苦しいっていうか…』
珍しい、な
ルトみたいに、常に笑顔で弱味を見せないゴンが人前で泣くなんて。
『……
何があったのかは知らないけど、
その…
別に…泣くのは、悪いことじゃない…
……と思う』
そんな言葉を言う私が珍しいのか、2人はポカーンと口を開けていた。
『泣きたかったら泣けば…
どうしても恥ずかしいって言うなら無理して泣かなくても…
っ⁉』
突然ガバッ、と私に抱きついて来たゴン。
私の頭上にはクエスチョンマークが沢山浮かんでおり、この状況を理解することができなかった。
泣きながら今までの出来事を私に話し、私を抱きしめる力を強くして言った。
ゴン「やり返せなかった自分自身がすごく悔しくて……ッ」
あんな狂人のプレートを一回奪えただけでも凄いことだと思うけどね…
『…悔しいなら、
やり返せるようになるまで強くなればいい』
だから私は…ルトと、特訓して来た
ルミアナ族を襲ったアイツらに…復讐するために。
『強くなったら、一発殴ってそのプレートを突き返せばいい』
ゴン「…‼」
『その涙は決して無駄じゃない
悔しくて泣いた涙を糧に、人は強くなれるから』
私の時はあの日から止まったまま
……けれど、ゴンならば
ゴンならば、きっと…
ゴン「うん…っ‼」
ゴンは私の顔を見て、大きく首を縦に振った。
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しゃーぺん@彩(プロフ) - ももさん» ありがとうございます！幸福と不幸に比べ、この作品は結構短めになりますので、この作品が終わり次第幸福と不幸の短編集作成を考えています！もしよければそちらの方も宜しくお願い致します！ (2019年5月30日 23時) (
レス) id: 0a0b323a42 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 幸福と不幸から見てます！今回の作品も本当に良くて毎日毎日楽しみにしてます！！ (2019年5月30日 18時) (レス) id: ed24bd7751 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃーぺん@彩 | 作成日時：2019年5月15日 23時
