"私"と私 ページ49
.
『全部……私よ
…ッ』
もう、抑えることができなかった。
自分自身を抑えることができないって、こういう感覚なんだな。
『私だよ、キルア…っ‼』
「…‼」
急に雰囲気が変わった私に驚いたのか、キルアは目を見開いて私の方を振り向いた。
『でも私はキルアの赤の他人で…
キルアが今まで喋ってきたのは、姉なんかじゃなくて…ただの、赤の他人だったんだよ
そんな奴に愛されたって、キルアは嬉しくないでしょ…?
"A姉"に愛されたいんだよね…?
っごめんね……
もう、貴方の好きな…お姉ちゃんは、いないの
私がこの立場を奪っちゃったから…』
「ごめんね」という言葉を何度も何度も繰り返す私。
キルアはそんな私をしばらく見つめていると、私の方に数歩近づいてきた。
「…だから、最近変だったんだ」
『……』
「……名前は?」
『…?』
「A姉じゃなくて、あんたの」
キルアは…今、"私"に話し掛けてるんじゃなくて……
『あ…。…えと、A……です』
私、に……?
キルアは少し目を見開くと、「おんなじ名前じゃん」と笑った。
「じゃあもっかい聞くけど、
俺を家出に誘ったり、…抱きしめて、くれたりしたのは
どっち?」
.
なんだか…悪いことをしている気分だ。
というか、実感がわかない。
私 として、話してもいいのだろうか。
キルアの透き通るブルーの瞳に吸い込まれそうになりながらも、私はゆっくりと口を開いた。
.
『私………
A、…だよ』
.
少しの間続いた沈黙を、キルアが「そっか」の一言で破る。
「…なんか安心した」
『え…?』
キルアは頰を赤く染めると、「なんでもねー」とそっぽを向いた。
「あ、俺親父に呼ばれてるんだった」
と言い、私の腕を引っ張って歩き出すキルア。
するとキルアは再び立ち止まり、私を見上げた。
.
「じゃあお前は誰なんだよ」←
『え今更?』←
友達感覚………だけどやっぱり可愛い!!!あ!おかえりいつもの私!!→←このシーン見たかったなあ…まあ私のせいなんですけどね!!(キレ気味)
272人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃーぺん@彩(プロフ) - koyuzuki0627さん» これが私の憧れの生活です笑 (2020年1月22日 6時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
koyuzuki0627(プロフ) - 私学生なので休日が多いけどおなじよ〜なことをしてますWWW (2020年1月22日 0時) (レス) id: a9af658367 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 時雨さん» ご指摘ありがとうございました! (2020年1月15日 15時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 時雨さん» コメントありがとうございます!そうなんですね…!知りませんでした。大変申し訳ございません!直ちに修正致します! (2020年1月15日 15時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 初めまして、小説楽しく読ませていただいてます!年齢のことで疑問があるんですが、主人公の年齢が16歳なのにミルキは姉と呼んでました。ミルキは17歳でハンターガイドだと19歳らしいですよ。 (2020年1月15日 7時) (レス) id: 00088783ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年9月26日 0時