愛のムチが多すぎるよキルたん… ページ46
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「…
それは俺を思って言ってんのかよ…?」
『うん、私は思ってる』
「ッ………
A姉の嘘吐き…ッ‼‼」
ザシュッ
キルアに手を振り払われる際、その爪先が私の腕を切り裂いた。
「…‼ぁ、ごめ……
……っ」
一度私に謝ったことを繰り返してしまった罪悪感からか。
キルアは謝罪の言葉を言いかけるが、下唇を噛んでこの場から走り去ってしまった。
あの時私の頰にできた傷よりも、深い。
それはキルアの心の傷を表しているようで、私は腕にできた傷をそっと撫でた。
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ハンターライセンス説明最中のゴンとイルミの騒動も終わり、私は自分のライセンスをじっと見つめながら外の廊下を歩いていた。
「や♡」
『……ヒソカ』
柱の影から出てきたヒソカに視線を移す。
「その傷、結構深いみたいだケド♢」
そう言ってヒソカは私の腕を指差し、怪しい笑みを浮かべた。
心配してくれてると思うじゃん?
絶対私の血見て興奮してるだけだからね??
まぁそこもヒソカらしくて良いんだけんども‼‼←
「A‼」
背後から声をかけられ、咄嗟に振り向く。
『…ゴン』
もしかして、サトツさんから話を聞いて私に怒ってるのかな?
「なんでキルアがここから出ていくのを止めなかったんだ」って。
いやまぁ怒ってるゴンきゅんも新鮮だけど‼←
「ありがとう!」
.
『………え?』
ゴンは眩しい笑顔を私に向けると、口を開いた。
「キルアがボドロさんを殺すのを止めてくれて!
…腕の傷、大丈夫?」
心配そうに私の顔を伺うゴンに、「あぁ、そっか」と心の底から思い、納得した。
『ええ、大丈夫』
「そっか!良かったぁ
でも手当てしないとダメだよ?」
『ふふ、そうね』
ゴンは、そういう子だった。
「あと、もし良かったらキルアの家に案内して欲しいんだ!
俺とレオリオとクラピカと、
Aで!キルアを連れ戻しに行くから!」
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その笑顔が、私に向けられていないということを考えなければ。
幸せだなぁって、素直に喜べるのに。
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しゃーぺん@彩(プロフ) - koyuzuki0627さん» これが私の憧れの生活です笑 (2020年1月22日 6時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
koyuzuki0627(プロフ) - 私学生なので休日が多いけどおなじよ〜なことをしてますWWW (2020年1月22日 0時) (レス) id: a9af658367 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 時雨さん» ご指摘ありがとうございました! (2020年1月15日 15時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
しゃーぺん@彩(プロフ) - 時雨さん» コメントありがとうございます!そうなんですね…!知りませんでした。大変申し訳ございません!直ちに修正致します! (2020年1月15日 15時) (レス) id: 29f36bfc35 (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 初めまして、小説楽しく読ませていただいてます!年齢のことで疑問があるんですが、主人公の年齢が16歳なのにミルキは姉と呼んでました。ミルキは17歳でハンターガイドだと19歳らしいですよ。 (2020年1月15日 7時) (レス) id: 00088783ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゃーぺん@彩 | 作成日時:2019年9月26日 0時