【実況者】真逆組でも付き合いたい！【キヨ】 (ページ10)

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私の怒りも涙も治まって来たが、すぐに他の感情が飛び交う。

不安と後悔だ。

『もう！私のバカ！浮気だってまだ決まってもいないのにキヨだけを責めて！！今頃は私のことなんて忘れてラブラブしてるんじゃない⁉…って、まだ疑ってるし‼

てかここどこ⁉』((

ショッピングモール内はあっという間に人で満ち溢れていた。

そんな中私は泣きながら人混みを掻き分けて走って来た挙句道に迷ったって‼

アホにも程があるわ‼‼

『うぅ…どうしよ、今更吐き気してきたし…』

走ってる最中は泣いてて分からなかったけど、今更吐き気や目眩がしていることに気がつく。

トラウマの力ってすごいなぁ…と今改めて感じた。

…ずっと前に、人混みの中に晒されたことがあった。

全く身動きも取れず、人に流されるがまま。

…気がつくとそこは、私の全く知らない場所。

流石にそれだけじゃトラウマにならないよね。

とにかくお母さんたちのところへ戻らなきゃ、と立ち上がった直後。

「お嬢ちゃん、1人？」

と、後ろから知らない男の人の声。振り向くと、そこには四、五人の大柄な男の人達がニヤニヤしながら立っていた。

私は思わず腰を抜かしてしまって、その場に座りこんだ。

すると、男の人達は私に目隠しをして、後ろで手を組まされて紐で結び付けられた。

その時の手首を締め付けられた痛さは、今でも良く覚えている。

まぁ、その後は結局警備の人に見つかって、私は無事助けられた。

…けれど、未だに人混みの中にいるとその時の不安と恐怖を思い出してしまって、吐き気、目眩などがするようになってしまった。

…そろそろ、手足が震えてきた。

『来た道を、戻らなきゃ。

…でも、怖い、』

その時。

「…あれ？A？」

『っ⁉‼』

背筋が凍りつき、全身に鳥肌が立つ。

「え、どしたん」

来ないで、

「顔真っ青だけど…」

また、

「えっ、A⁉」

あの時みたいに、

私を…

『やめて、ください

こない、で…ぇ』

肩を揺さぶられる。

あ、待って、そんな揺さぶられたら