屋上は今日も晴天ナリ。*ＨＳＪ*

#キミノ# ページ4

さあ今日こそは、
きっと。

仕方なく仕事には行ったけど、
やっぱりしんどいし。
悪口は相変わらず俺を攻撃してくる

“なんで？”

前まで、言えた言葉
でも、今は言えない言葉

残酷な社会の流れに逆らったって
変えようったって
意味のない抵抗

そんなことしたって
嘲笑われるだけだもん。


自分さえ変えられない俺は
社会の流れなんて変えられるわけがないし
変えようとする勇気もない。

それなら、死んだ方がマシかな、なんて。


軽い？
軽くないよ、全然。

ただ、うるさくするのが嫌いなだけ。




前と同じように、扉を開けて、
目に飛び込んできた灰色の雲。
今日は曇りだなんて、気付かなかったよ。

ずっと、下向いてたから。






“ああ、またか”


人影。




「ねえ、やめなよ」

声かけちゃうんだよなあ、ここで。
なんでだろ、興味もクソもないのに。


「…へっ……」

振り向いたのは
すらりとした好青年。
足が長くて、大学生みたい。
ラフな服装に洒落たカバン。
そこから見える、小さなナイフ。


あらあら、同士。

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