第二話 ページ3
"怪チャンに変な書き込みがある"
怪盗お願いチャンネルーー怪チャン。そこの管理人を務める三島が、怪盗団ザ・ファントムのリーダーである雨宮蓮にそう声を掛けた。
「書き込まれ始めたのは少し前くらいから。いつも平仮名で「助けて」と書いてあるらしい」
蓮がそう言うと、「妙だな」と祐介が口を開いた。
「何が妙なの?」
「あの掲示板は、いつも改心させてほしい人間の名前で溢れかえっている。怪盗団からの返事を求めて作られているものではないから、すぐにでも改心させれる状況を作るために大衆は悪行と名前を書き込むんだ」
「それなのにその書き込みは、態々"助けて"って書き込んだから妙ってことね」
杏が頷くと、真がスマホをいじりながら話を聞いていた双葉に声を掛けた。
「双葉、書き込みの元を辿ることはできない?」
「もうやってる。変にセキュリティをかけたりしてる訳じゃないっぽいから、すぐに終わると思う」
「何で名前を書き込まないんだろうな?」
竜司が疑問を口にすると、黙っていた蓮が「多分、」と前置きをして自分の考えを口にした。
「分からなかったんじゃないか?改心のさせ方が」
「掲示板に辿り着いたんだから、そんなことないだろ」
モルガナが耳をぴこぴこさせて言うと、だよなぁ、と竜司が頷く。
「見つけた」
双葉がそう言うと、「早っ!?」と全員が恐れおののく。どうだと言わんばかりのドヤ顔の双葉に、蓮が「どこだった?」と問いかけた。
「都内の…児童養護施設?」
24人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ヒマリン - 明智かっこよすぎる (2021年1月6日 10時) (レス) id: 88fe224ab8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茜 | 作成日時:2019年12月31日 3時