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「あらら……新記録かも」


「あなたなら出会って30秒で沈めれそうですけどね」


「は?」


「すみません、つい」


レティとジョルノは事が終わるとひょいと男達を建物にもたれかかるように移動させた。


「いやーチャカ使う機会が無くて良かった良かった。発砲したら五月蝿いから、近所迷惑になるんだよね」


見つかってしまう、ではなく近所迷惑ということを心配したレティに若干のズレを感じつつも、ジョルノは素直に彼女への認識を改めた。


ーー凄い蹴りだ……とても女の子とは思えないな。


単純な力を必要とせず、体の使い方だけで男さえもノックアウトしてしまう技術を習得するのはどれくらいの時間を費やしたのだろうと考え込むと気が遠くなりそうであった。


「ブチャラティ達の方は終わったかな?」


「彼らならもう終わると思いますよ」


そう言っているうちに、闇から三人が出てきた。ブチャラティの白いスーツは返り血が目立ち、フーゴも同等の血を浴びていた。ミスタはややズボンが汚れている。


「私らより酷いね…」


「怪我はないか?」


「あー…」


レティはやや恥ずかしげに俯いた。実は先程、もう一度蹴りを入れようとした時に足首を掴まれて地面に力強く尻餅をついているのだ。


「怪我をしたのか?」


フーゴに問いかけられ、レティはあはは、と照れ隠しのように笑った。


「お尻に…痣出来てると思うんだよね」


想像してしまいフーゴは顔が真っ赤になり、察したブチャラティは苦笑し、ミスタはからかうように言った。


「ならフーゴに薬でも塗ってもらうか?」


「なっ…!…そんなこと言うなら、ミスタもお尻に痣付けてあげよっか?右膝と左膝、どっちがいい?」


レティが本気で足を構えたので、ブチャラティとジョルノが止めに入り、一行はアジトに戻ることにした。

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作者名: | 作成日時:2019年4月28日 19時

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