第八話 ページ9
鞄からプリントを出して確認すると、確かに来週だった。ご丁寧に私は赤で線まで引いている。
「そんな…」
がっくりすると、風丸先生はプッ、と吹き出して笑った。少し癪に触る。
「珍しいな。お前は態度の割にしっかりしている奴なのに」
まあ決めつけは良くないな、と言って風丸先生は苦笑した。
「態度の割に、は余計ですわ先生。先生こそ何をされていたんですか？」
「グラウンドの整備をしていたんだ。一時間目から体育なのに誰もラインを引けていなかったから」
「熱心ですね」
「教師としては当たり前だ」
この先生も照美先生と同じで男女問わず人気がある。どちらかといえば男子から人気だ。その容姿に反した男らしさに同性として憧れる(変な意味ではない)生徒が多いらしい。
「そういえば前の中間テスト、社会は惜しかったな」
「先生のご指導の賜物です。」
私は社会で学年11位をとった。もうすぐでトップ10に入れたことを言っているのだろう。
「この調子で他の教科も伸びれば良いんだけどな…とくに数学と英語」
人差し指で私の額をツンツンとつつく先生。
「うっ」
「鬼道先生が頭を抱えていたぞ。照美先生は苦笑いだったけどな」
私は数学が弱く、英語に関しては発音と日本語訳しか出来ない。前者は勿論鬼道先生からお叱りを受け、後者は「もうちょっと頑張ろうね」と甘やかされている。
「愛の鞭と受け取っておきます…」
「鬼道先生に教えるよう伝えておくか？」
「それだけはご勘弁を…」
そこまで言うと、「何が勘弁してほしいんだ」と後ろから声を掛けられた。
「ひっ…」
反射的に私は少し悲鳴を上げた。そこにはゴーグルを掛けた人がいる。
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茜(プロフ) - ありがとうございます…私情で更新が中々出来ませんが長い目で見守っていただけると幸いです…！！ (2018年11月28日 21時) (
レス) id: 864d8b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - いさきさん» やっぱりそう思いますよね！ (2018年11月28日 21時) (レス) id: 84edfada63 (このIDを非表示/違反報告)
いさき - ホントに面白いです！頑張ってください！ (2018年11月28日 18時) (レス) id: 55e87b9226 (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - わあああそう言ってもらえて本当に嬉しいです！ありがとうございます…！！ (2018年10月30日 17時) (レス) id: 864d8b95f1 (このIDを非表示/違反報告)
リン(プロフ) - 私、この作品大好きです。後返事してくれてありがとうございます。 (2018年10月30日 7時) (レス) id: 84edfada63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茜 | 作成日時：2018年10月23日 22時
