悪鬼逆襲古都平安京 (ページ6)

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第五章ページ6

「くっ・・・！」

鶴姫の薙刀は速く、無駄がない。

「中々そちらもやりますね」

そう言うが鶴姫の呼吸は乱れておらず、一切の躊躇いもなく刃を振るう。

『この速さと武器ーー槍兵ってところだね』

「はい。私のクラスは槍兵・・・ランサー、です。」

そう言うと、鶴姫は攻撃の手を止めた。すっ、と薙刀の刃を下に向ける。

「わかりました、あなた方の力を認めます。どうか、力を貸して下さい」

「勿論。」

「では、先程までのご無礼をお許し下さい。」

『流石明神の化身とまで言われた戦乙女、鶴姫だね。攻撃に無駄はなく、性格もしっかりとしていて、礼を重んじる』

当然のことですから、と言って鶴姫は下を向いた。まるで、何かを悲しむかのように。

「・・・？」

マシュはそれに気付いたが、何も言わないでおいた。彼女なりの配慮なのだろう。

「いやー、皆さんやはりお強いですね！」

傍観していた沖田がそう言い、私も入れば良かったと悔しそうに言った。

「騒がしいぞ、沖田」

「土方さん！」

新撰組副長、狂戦士の土方歳三が戻って来た為、沖田の表情から先程の緩さが少し消えた。

「そいつらは？」

「新しい仲間です。強いので安心して下さい」

「そうか。俺のいる場所が新撰組だ。新撰組にいる限り俺には従ってもらうからな」

「はい」

やはり土方さんですね、と言ってマシュは苦笑した。