私とあなた。 (ページ48)

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貴方side

阿部「ねぇ、Aちゃん、
俺、ずっとAちゃんが好きなんだよ。
気付いてる？」

突然、ふっかさんから電話があって、阿部くんに断りを入れて、出ようとしたところに言われた言葉。

え？どういうこと？
好きってそういうことだよね…
前にも遠回しに言われたのかと思ってたけど、
やっぱりそうなの？
ってかこのタイミング…

携帯のバイブが止まって、ふっかさんから着信が切れたのが分かった。
だけど、私はそれどころじゃなかった。

阿部「Aちゃん、全然、俺のこと見てくれないもん(笑)
俺、シャイなりに結構せめたけどなぁ…
でも、院生友達だと割り切られてたね。」

貴方「うん…阿部くんは院生の友達だと思ってて…
そんな風に思ってくれてたなんてわからなかったよ。」

阿部「俺、諦めようと思ったけど、言わずに諦められなかったよ。

はっきり振ってほしい。諦めがつくから。」

貴方「えっと…ほんとごめんなさい。阿部くんとは友達でいたいな。」

阿部「うん。分かった。ありがとう。
ふっかのこと好きじゃなくなったら、俺のことも考えてね。いつでもウェルカム」

貴方「え！なんでふっかさんなの！笑」

阿部「好きなんでしょ？ふっかのこと。」

貴方「…まぁ…そうだけど…
でも住む世界違うから！向こうはスターだし、
私は研究者の端くれ。
これからの未来も見えてない普通の女子だもん。」

阿部「それはふっかも同じこと思ってるかもね。
Aちゃんは優秀な研究者、頭が良くて、優しくて、面白くて、みんなに好かれて。
俺はデビューできてない、稼ぎも安定してない普通の男子。って(笑)
2人似てるね。」

ふっかさん、そんなこと思ってるのかな。
ってか普通の男子って！笑
普通じゃないから！
普通っていうのはその辺にいるチェックシャツ着て、ボーッと歩いてる人のことだから！！←失礼

阿部「自分に素直になりなよ、2人がくっついてくれないと俺、振られ損だよ。」

貴方「いや、まだそんなに発展してないから！
やめてよ、もー」

恥ずかしい。今、すごい顔赤いと思う。
誤魔化したくて、私は店員さんを呼んだ。