私、人気アイドルのマネージャー始めました。2 (ページ7)

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49話　セカンドまで？！ページ7

「第二期は別みたいだけど…、ひとまずこれぐらいか…」

エア役はうらたさん。蒼役はセンラさん。美緒役は…

「栄香⁉︎」
「うわびびった、…うん。そうだよ。
胡珀とは違ってオーディション受けたけどね。」

優秀さんとは違う〜、なんて言う栄香もすごい。

ピュレーズ勢揃い。

「胡珀〜…オーディション落ちたぁ〜……」

そう言ってまふが私の座っていたソファーの隣に並んだ。一瞬鳴き真似かとも思ったが、目元が潤んでいる。

珍しい。まふがオーディションに落ちることなんてないのに。

「まぁ、仕方ないんだけどさぁ…。選ばれたのセンラくんだし…」

え…⁉︎
それってもしかして…

「“手下と友達の垣根を越えて”の蒼くん役？」
「そうだよ。」

まふは口を尖らせて膝に顔を埋める。
相当オーディションに落ちたのが悔しいらしい。

そこへ偶然、通りかかったそらるが携帯をこちら側へ見せてきた。

その画面にうつされていたのは、
漫画のキスシーン…？

「“手下と友達の垣根を越えて”のまふが受けたオーディションの人…、蒼、だっけ？と主人公とのキスシーン。」

それに反応してまふは顔を上げる。

「でも結局、蒼の恋は実らないじゃないですか。どうして…」

「文化祭でキスするんだよ。唯を諦めるために、嫌われるために。」

私は読んでいた漫画を知っていたから、答えを言った。

「まふにはそーゆーキスはできないと思う。」
「確かに。ある意味よかったんじゃない？」

そらると私からそう言われてまふはまた伏せてしまった。

そしてそらるは私の方を向いて、言わないで欲しかった一言を放つ。

「胡珀はできるの？キスシーン。」

ああぁ…！
そらるお願いだからそれ言わないで…！

私が不思議そうな顔をしていたからか、そらるは決定的な一言を言う。

「だって今回のヒロイン、胡珀なんだろ？」
「えぇ⁉︎」

まふが激しいヘドバンをするかのように、ガバッと顔を上げる。

「うらたくん？そうでしょ？」

ご飯を食べる方の机に座っていたうらたさんは平然な顔をして「まぁな」と返事をした。

「うらたさんは…？まさかエア役⁉︎」
「そうだけど？」

「やだ〜！胡珀のファーストキスはともかくセカンドまでぇ〜…」

まふ、少し変態に見えるからやめて。