10話 ページ10
今のところ日中の活動時間が1時間程度のA。
相変わらず好きかって動いては何も無いところでつまづいたりしている。
『んぎゃっ』
「なにやってんだわさ!」
今も机の脚にひっかかってすっ転んだ。
受身を取れなかったのか顔面から床にダイブした。
あわててビスケが起こすと、鼻血を出したAがぽけっとしていた。
どうやら自分の予測にないことが起こると思考が停止してしまうらしい。
「あんたほんっとに目が離せないわね。」
さも呆れたとばかりに首を振るビスケ。
部屋に置いてあったティッシュを手に取るとAに押し付け拭う。
「あたし本当はもっとビシバシ鍛えていくんだけど、あんたにゃきつそうね」
案外早く止まった鼻血ひとまず安心し、Aについた血を洗っていたりなどしたらあっという間に1時間が経過していたようでまたコテりと寝てしまった。
おもむろにポケットから携帯を取り出すと
「……寝たわよ」
と、報告だけをし、そっとAの髪を撫でるとその場をあとにした。
ネテロは再び病院の地下にいた。
ここにいた白衣姿のもの達は粗方捕まえ事情聴取をしているが、大した成果は出そうにない。全員が全員自分は雇われただけだという。一応リーダー的な存在もいるが、そいつのさらに上の立場の者から支持されていたとのこと。更にその上のものというのにはただの1度でさえあったことがないのだそう。それどころか司令はいつもパソコンのメールに来るため声すらわからず、必然的に性別さえ謎だ。
と、ここまで回想し、やれやれとため息をつくとその間についていた扉を開け階段を下る。
ピッピッピッピッ――
無機質な機械の音が響く部屋。
壁一面に広がるモニターには常に何かが映し出されている。
特に目立つのは上下に並んだ2つの球形モニターだ。ソナーのようなものに映し出されるのは点だけ。しかも場所はそれぞれ違うらしい。
今のところこれが何を指すのか検討もつかない。上のモニターの点はちまちまと位置を変えているようだ。下のモニターの点の位置に動きはない。
何かを対象物にしてそれを映し出すモニター。
何を計測しているのかわからないそのほかの画面。
面倒な仕事が始まってしまったかなと思うが口には出さないネテロであった。
72人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
樂(プロフ) - マナさん» ありがとうございます。今展開が全く脳裏に出てこないので止まってますが、頑張ります。……ネタください。 (2019年7月15日 19時) (レス) id: 5d7c6a0f91 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 樂さん初めまして、マナといいます。「ネテロ会長に保護され育てられています」すごく面白いです。今後の展開が気になります次の更新楽しみにしています。執筆頑張って下さい。 (2019年7月13日 12時) (レス) id: 365e3d0dc5 (このIDを非表示/違反報告)
樂(プロフ) - 山田家具屋さん» 期待に応えられるよう頑張ります。アドバイスや、こういう話見たいとか、このキャラと絡ませてほしいなどリクエスト等ありましたら是非聞かせてください。参考にいたします。 (2016年12月4日 16時) (レス) id: 8560759555 (このIDを非表示/違反報告)
山田家具屋(プロフ) - 樂さん» 本当に更新が嬉しかったです!!!!!!ゆっくりでも構いません、更新を待ってます!!面白い予感しかしなくて、実は私、この作品の更新を1番楽しみにしてました!お話に引き込まれます素晴らしいです!!!!ご無理のないように、ドキドキ待てる素晴らしいお話です。 (2016年12月3日 21時) (レス) id: 94caa5fef1 (このIDを非表示/違反報告)
樂(プロフ) - かぐやさん» 遅すぎるレスお許し下さい。くそ作者ですがくそなりにがんばります。 (2016年12月3日 21時) (レス) id: 8560759555 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:樂 x他2人 | 作成日時:2016年3月16日 22時