覚悟 ページ20
『まず、私とゾルディック家の関係は理解してるよね?』
クラピカは私の話に静かに頷く
『私の護衛と情報の取引をしてるのは、ゾルディック家だけじゃないの
幻影旅団も同じ』
彼はピクリと反応する
『私が今見せた動画は、彼らの団長クロロ=ルシルフルその人からの依頼をお父様が受けてから制作したものなの
あくまで私達はビジネスライクな関係であって、“仲間”ってわけじゃない
取引の現場にもいたけど、私はまだなんの話しなのかいまいちよく分かってなかったから』
事の発端はお母様の失踪
お父様の力だけでは守りきれない
そう判断したお父様が、力のある取引先集団に声をかけていったのだ
その取引に応えてくれたのが幻影旅団とゾルディック家だったというだけ
しかし彼らは盗賊集団
もしかしたら、希少種である“私の体の一部が欲しい”そんな邪な気持ちから始まった取引だったのかもしれない
それでも、お父様からしてみたら藁をもすがる気持ちだったはずだ
お母様の実力は、確かなものだった
それが突然の失踪
重ねて体の一部の転売なんかが始まったわけだから
「私の・・・クルタ族の虐殺事件には、関わっているのか」
クラピカは顔を伏せたまま、私に問いかけた
『5年前・・・お父様が既に幻影旅団の人たちと面識があることは確かだけど
クルタ族の情報を売った記録はないの
向こうにも電脳ネットに強い人材はいる
自分で調べた可能性が高い』
「・・・そうか
すまないA
カッとなったとはいえ、女性の胸ぐらを掴むなど、あってはならなかったな」
『いいよ別に
私がクラピカに伝えたかったのは
クロロ=ルシルフルは、生きてる
その事実と、私は幻影旅団に護られている身だから、彼らに直接危害を加える作戦には参加出来ない
ただし、
護られる立場にあるだけで、護る立場にはないから
旅団が消滅しようと
クロロが死のうと、私は手出ししない
情報を買ってくれると言うなら、彼らの依頼よりも高額にはなるだろうけど
喜んで取引しよう
どう?少しは元気出た?』
Aはクラピカにニッコリと笑いかける
『ずっと元気なかったでしょ?合流してから
自分の手で、納得する形で復習したかったのに
何処の馬の骨かも分からないやつに殺されちゃったから
簡単に死んじゃう人達じゃないけど・・・
もう、取り逃しちゃダメだよ?クラピカ』
「すまない
そんなに顔に出ていたか」
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ruru(プロフ) - みこさんの作品とても好きです✨しかもめちゃ好みで全部読んじゃいました(*^^*) (5月6日 18時) (レス) @page45 id: 41af3796e6 (このIDを非表示/違反報告)
みこ(プロフ) - メロンソーダさん» メロンソーダさんこんにちは!ありがとうございます\( °ω° )/頑張りますー!! (2022年8月4日 7時) (レス) id: e77f4d9956 (このIDを非表示/違反報告)
メロンソーダ(プロフ) - 続編おめでとうございます(* 'ᵕ' )イラストもお話も待っています 体調管理に気をつけながらも頑張ってください!! (2022年8月3日 22時) (レス) id: 30b889220d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みこ | 作成日時:2022年8月3日 7時