【ハイキュー!!】声を失った少女は猫の獲物【音駒高校】

あの時の光景と痛み ページ29

貴方side



黒尾さんは買ってきた生チョコの包みを開けていく。






あのラッピングの仕方は駅前のケーキ屋の物だろう。



確か3000円ぐらいだったハズ。

あとでお金は返そう。





でも！




とりあえず今は生チョコを食べることが優先だっ！！



私は心を踊らせながら待つ。









黒尾さんが1つ生チョコを摘む。


そして箱からそっと取り出す。


金箔がキラキラと光っている。





待ちきれなくなって口を開ける。

恥ずかしいから目はつぶった。




･

･

･

･

いつまでたっても生チョコが口の中に入って来ない。



不思議に思い目を開く







私が見たのは、
生チョコを自分の口に運ぶ黒尾さんの姿だった。



驚き過ぎて止めることも出来ない。




ただ、消えていく生チョコを見ていることしか出来なかった。





そして黒尾さんは
ショックで頭が真っ白な私の後頭部を引き寄せる。








ﾁｭｯ







二人の唇が重なると同時に黒尾さんの舌と、
生チョコの味が口の中に広がる。







離れようとしても、後頭部を押さえられている私は男子高校生の力にかなうはずもなかった。







「んっっ… あっ… あ、っあ」






大人しくして、息をする事に意識を注ぐ。






「Aちゃんの声可愛いな。 それにえ ろイ…」









口が離れたと思えば変なことを言い出す黒尾先輩。







ドサッ






ベッドに押し倒されてまた唇を塞がれる。







ふにっ






「んんっ！！」




黒尾先輩の手が服越しに私の胸に触れてきた。









軽く揉みながら深いキスを落としてくる。








それはまだいいが ←良くないだろ




まだ、黒尾さんに押し倒された体制のままだ。









あの時の光景と痛みがフラッシュバックしてくる。









黒尾さんはあの時の人とは違って
ナイフも持っていないのに、怖くて怖くて思わず涙が溢れてきた。

サボってすみませんでした！→←生チョコ

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