70時間目 ページ26
神サイド
「はぁぁあ〜〜ありがとう渚ぁぁ〜〜好き〜〜」
Aはそう言って、隣に立つ小動物みたいに小さい渚の細い腕に絡みついた。
「ちょっ、Aくん近いしっ」
ちょっと眉を寄せながら、渚も満更でもなさそうな顔。
渚が抵抗しないのをいい事にAは好きだ好きだと連呼して、可愛い可愛いと撫で回す。
「ていうか、渚くんがダメって言ったとしてもどうせ兄ちゃん聞かないでしょ」
斜め前からくるりと振り返ったカルマは
Aの天使の癒し時間をその声で容赦なく終わらせる。
「あー？もうジャマしないでよてかさすがに止められてんのにフラフラ動くほど俺勝手気ままじゃないし猫かよ」
Aは口を尖らせてそう言って
「あでもお前ならガン無視だわ」
そう付け足して「にゃーん」と手首を曲げて猫のポーズをして見せた。
「うざい。渚くんも災難だねー気に入られちゃって」
可哀想に、なんて呟きながらカルマは渚に哀れみを込めた目線を送る。
「え羨ましいの間違いじゃねーの？」
「は？絶対ない兄ちゃんえろいことしか考えてないもん」
「いやそんなもんオトシゴロでしょばかなの？」
「え男相手にも盛るようなやつオトシゴロで済ますの？無理ある」
「な、なぁ渚、こいつら仲いいんじゃねぇのか……？」
貼り付けたニコニコ笑顔でバチバチと火花を散らす二人を見て
茅野からプリンの力説を受けていた杉野が渚に話しかけた。
「う、うん仲いいんじゃない？ほら、喧嘩するほどってアレだよ」
そう言う渚も微妙な顔で目をそらす。
そうしている間にも二人の言い合いはどんどんえぐさを増していく。
綺麗に弧を描く唇から発せられる言葉は情け容赦のないものばかり。
というか年齢制限をかするワードばかり……。
「と、とりあえず一旦落ち着こうぜ二人とも」
杉野が二人の間に割って入ってもなお、Aもカルマも引く気配は全く無い。
「ほら、そろそろ電車乗るし、さ？」
渚もAの肘をキュッと引っ張って杉野に加担する。
身長的理由で渚が上目遣いにAを見たその瞬間
Aは思わず「え」と声を漏らして口元を手で抑える。
その視線はしっかりと渚を捉えたまま。
凝視される渚はコテンと首を傾げる。
「まって渚が可愛いからカルマごめん俺が悪かった黙るわ」
呆気ないほど簡単に、あっさりと
二人のケンカもどきはAが折れて収束した。
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猫とやぎ(プロフ) - 初コメ失礼します！最高に性癖に刺さる神作品をありがとうございます泣泣ほんと大好きです、、またいつか戻ってきてくれることを願っています！！ (2022年6月26日 3時) (
レス) @page27 id: 497823dae0 (このIDを非表示/違反報告)
千尋 - この作品は世の腐女子が叫ぶ作品ですねw更新頑張ってください！ (2021年12月14日 14時) (レス) @page27 id: 25c03afb5d (このIDを非表示/違反報告)
Rio - 勉強大変かと思いますが、お体に気を付けて作者様のペースで頑張ってください！この作品大好きです！！更新待ってます！ (2021年10月31日 19時) (レス) @page27 id: 663ca84b4d (このIDを非表示/違反報告)
Lapislazuli. Charlot.(プロフ) - 復帰待ってます！面白かったです！ (2021年10月17日 8時) (レス) @page26 id: b8ccefd154 (このIDを非表示/違反報告)
ぱーむくーへん - 復活待ってます！すごく面白かったです！ (2021年4月11日 16時) (レス) id: 4fbbe91aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なくら | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Anika1/
作成日時：2016年4月22日 21時
