12時間目 ページ13
「で？聞きたいことは山ほどあるんだけど、まず単刀直入に。
なんで急にいなくなったの？」
そう。Aは小6から中1に上がる春休みに
急に姿を消していた。
なんの前触れも見せず。誰への連絡も無く。
そして音信不通の消息不明のままで今に至っていた。
それがまさか同じ学校に通っていたなんて。
それに今の今まで気づかなかったなんて。
偶然に偶然が重なって、奇跡的にこの状況が作り上げられていた。
それでAがＥ組に来た時、カルマは驚き倒したわけだ。
この上ない程真面目な顔で聞いたカルマに対して、Aはいつも通りの笑顔で答える。
「………気分なんじゃない？」
「嘘。癖出てるよ」
「！？」
Aが答えた瞬間にカルマがそう言い切った。
弟に嘘をあっさり見抜かれたことに、Aは思わず表情を動かす。
「兄ちゃんは、嘘つく時一瞬視線を左に外す。昔から変わんないね」
「……さすが俺の弟。よく見てる」
俺も案外わかりやすいんだな。
Aはそう思った。
だがAは同じミスをしない。
一度見抜かれた癖を、ご親切にもう一度見せるなんて愚かなことは。
だからAのこの癖はもう二度と見られないだろう。
「はい、真面目に答えて？」
「……」
カルマに見つめられてもなかなか答えようとしないA。
数秒の沈黙の後、痺れを切らして口を開いたのはカルマだった。
「あのさ、兄ちゃんは、知らないだろう、けどさ、俺、実は結構……その……、」
だが歯切れが悪い。
視線を泳がせ、終いには完全に目をそらして斜め下を見つめる。
そして次の言葉を発する時には、頬が赤く染まっていた。
「……さ、びしかったり、した、んだからね……」
だんだんと小さくなるカルマの声。
弟にここまでされたらもう無理だ。もう隠せない。
だんまりだったAがついに口を開いた。
「はぁ……。俺も弱いねぇ。
じゃあ教えたげる。簡単なことだよ。俺が近くにいると、カルマの命まで狙われることになったから」
「……は？」
カルマの思考回路は正常に機能出来なかった。
命が関わる話だったなんて全く予想出来ていなかった。
「俺あの春休みにさ、なんかの取り引きを目撃しちゃって。後で知ったんだけどそいつら殺し屋だったのね」
Aは昔を懐かしむように
遠くを見るような目をした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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あずきいろ
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なくら(プロフ) - ふーちゃんさん» 癒しなんて言っていただけてほんともううわぁあああありがとうございます(´；ω；｀) (2016年11月24日 1時) (
レス) id: a5d16a318b (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - ふーちゃんさん» リクありがとうございます了解ですっ(｀・ω・´)ゝ不自然にならないところでやるので遅くなるかもですけど必ずリクにはお答えさせていただきます！！ (2016年11月24日 1時) (レス) id: a5d16a318b (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん - 作者様神様ですか？癒しになります (2016年11月3日 15時) (レス) id: ebb69b8ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ふーちゃん - 作者様 リクです 赤羽兄弟の子供時代お願いします (2016年11月2日 19時) (レス) id: ebb69b8ca5 (このIDを非表示/違反報告)
なくら(プロフ) - 弓闇さん» ありがとうございます。夢主くんのですよね？何色に変えたらいいですか？？ (2016年4月4日 23時) (レス) id: c046ef12ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なくら | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Anika1/
作成日時：2015年3月21日 11時
