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「はぁ…っ…はぁ…」
荒木と別れて、今は涼がいる屋上へ向かっている。
掛け時計は21時10分を差していた。10分もいたのか……5分ぐらいしか経ってないように見える。
「こ、ここ……?」
幸い、先生に見つからずに屋上の出入り口までにたどり着いた。
ここに涼がいるんだ……
今、走ってきたせいでもあるのか、いつもよりドキドキしている。
すぅっと深呼吸をすると屋上へ入る。
「A……?」
ドアの音が聞こえたのか、私の方へ振り向いた。
その声は少し弱々しかった。
「Aも荒木に呼び出されたのか?」
「いや、呼び出されたって言うか…っ…私は荒木から言われたから…っ…」
途中途中途切れながらも説明していく。
すると、涼は私の腕を引っ張って、ベンチに座らせ自分も座る。
「ここで見る星ってさ、俺達が住んでる所じゃそんなに綺麗に見えないよね…」
「あぁ、確かに…」
さっき荒木と話した内容だ。
すると、涼はすぅっと息をして何かを話そうとしている。
「俺さ前まで不登校だったじゃん?それでさ、毎日外に出ないでずっとゲームばっかで過ごしてたけどさ……」
昔について語る涼。その瞳はいかにも綺麗だった。
私はその話に何回も頷いていく。
「……でもさ、Aが俺ん家に来てくれてさ、おかげで俺学校にも行けるようになった…本当に感謝してる……」
そう言われてしまい、自分の顔が少し赤くなるのがわかる。
「俺さ…Aと出会えて……本当に嬉しかった!」
急に笑顔で言う涼。私もその笑顔を同じように作った。
「私も嬉しかった…!」
そう笑いながら言う。
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咲乃ほしは - すみれ@自由人さん» ありがとうございます!付き合った後のストーリーですね!更新が遅れてしまうと思いますが、頑張って書きますね! (2020年5月17日 8時) (レス) id: 37a5a323ca (このIDを非表示/違反報告)
すみれ@自由人(プロフ) - このお話とても面白かったです! もしよければ付き合ったあとのストーリーとか出してくれませんかね…? みたいです!もしよければおねがいします! (2020年5月14日 10時) (レス) id: 87f53a63fa (このIDを非表示/違反報告)
咲乃ほしは - ゆらさん» 好きって言って貰えて嬉しいです!!ありがとうございます! (2020年3月27日 20時) (レス) id: 37a5a323ca (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 好き! (2020年3月27日 17時) (レス) id: ad9a4e05e9 (このIDを非表示/違反報告)
咲乃ほしは - カナンさん» ありがとうございます!!面白いと言って貰えて本当に嬉しいですっ! (2020年3月27日 17時) (レス) id: 37a5a323ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2020年3月25日 11時