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「お前らそろそろ着くから荷物準備しとけよ〜」



先生が大きな声で全員に呼びかける。床に置いていたリュックを抱くようにもって目的地まで待った。






「ちゃんとお礼言ってからバス降りてけ〜!」



先生がまたうるさい声で言う。
内心、面倒くさいと思ってしまう。



「ありがとうございました〜」



運転手にお礼を言うと、笑顔で会釈をする。
バスを降りれば、他のクラスがもう並んでいた。



「班長の人は全員集まったら担任の先生に報告してくださ〜い!」



他のクラスの先生が全クラスの班長に呼びかける。



「ここ、全員揃ってるよ」



「あ、ありがと…」



涼から言われると、顔を少し赤くしてお礼を言う。
先生に報告し終わると、涼の前に座る。



「A、最近調子悪そうだけど大丈夫…?」



「あ、だ、大丈夫…!」



「そう?俺一応保健係だから具合悪くなったら言えよ?」



「ん、ありがと」



心配してもらってちょっと申し訳なく思ってしまった。



「おし、全員揃ったな。それじゃあ、これからホテルに荷物を置きに行くぞ〜!」



先生が呼びかけて、次々と他のクラスが移動していく。
歩いていると、荒木が私の隣に来る。



「何、無駄な列にならないで」



「おぉ、怖い怖い。そんな顔じゃ可愛いお顔が台無しだぞ〜?」



きつく睨んでも、笑いながら煽るように言う荒木。



「んで何の用?用が済んだらちゃんと並んでよ」



「告白の返事…」



荒木が言った『告白の返事』に体がビクッと反応をする。



「お?どうした?」



「なんでもない…」



「ふーん…続きだけどさ、ホテルに大きなベランダがあるんだけどさ、そこにさ9時に来いよ」



そう言うと、荒木は列へ戻っていく。
もちろん、告白の返事は決まっている。


 

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作者名:咲乃ほしは | 作成日時:2019年10月21日 21時

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