好きの方向 ページ46
ぼーっとテヒョンを見つめていると、不意に彼と目が合ってしまった。
なんだか悲しくなって口がへの字になって、でも逸らせないでいたら、テヒョンがニカっと笑って口元を指差した。
「笑って」
そう言われたような気がした。
「ねぇソンちゃん…私最近テヒョンと一緒にいて笑ってたかな、どうかな」
「…………」
いつからこんなモヤモヤするようになったんだろう。
もっともっと、テヒョンと一緒にいると楽しいはずなのに。
「A、好きって気持ちをしまう必要はないよ」
「だから私はっ、」
「認めなって」
「……！！」
「あんた今、辛くないの？」
「………っ………
………………………………つ"ら"い"よ"ぉっっ！！」
辛かった！ダメだった！
やっぱり私は、テヒョンが好きだ………！！
「だってね、テヒョンは本当に愛おしくてね、優しいし、天然な所も可愛いし、頑張ってる姿もカッコいいし、」
「わかってるって。あんたはキム君が好きでしょうがないんでしょ？」
「う"ん"」
「ならいいじゃない。はい解決〜」
ティッシュを渡されて、目から微量の涙が出ていることに気がついた。
慌てて化粧室に駆け込んでいっそのこと顔も洗えば、
なんだか今までのモヤモヤも全部流れて、スッキリしたような気がした。
「ソンちゃんありがとう。私わかったよ」
「お、じゃあキム君に告、」
「私はテヒョンのファンになる！」
「………………は？」
テヒョンへの気持ちは、我慢できない。
好きって気持ちは、変えられない。
でも同時にもう一つ変えられないものがある。
それは、テヒョンにもっと色んな人を知って欲しいっていう気持ちだ。
私しかよく知らないテヒョンに、私が好きって伝えるのは、彼の他の可能性を潰しているようでやっぱり申し訳ない。
「だからさ……あんたの気持ちはどこに行くのよ」
「だから、好きって気持ちは止めないから！とにかくテヒョンにはもっと女の人を見てもらう！」
「どういう立場でそんなことを、」
「ファン！！」
「………………大きなお世話っつーのよ、それ」
後ろでぼそりと呟いたソンちゃんの声は届かないまま、私はベルの鳴ったテーブルへ駆けていった。
テヒョンが、私じゃない人を好きになったら
私は安心して、潔く身を引くつもりだ。
それが私の、テヒョンの為に出来ることだから。
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ろろ - 面白いです。続編待ってます！ (2020年5月18日 13時) (
レス) id: ebe43edb5c (このIDを非表示/違反報告)
相生テオ(プロフ) - レーズン君さん» お、お優しい……！！(涙)有り難うございますこれからもテヒョンさんを好きでいてくださいそして私の方が愛してます（渋滞）貴方の言葉を胸にお話考えるの頑張ります！この作品、私なりに伏線とも言えない伏線を張ったりしているので、是非考察しながらお待ちください♪ (2020年3月22日 22時) (レス) id: 631c906184 (このIDを非表示/違反報告)
相生テオ(プロフ) - taehyung0320さん» はあああ(*ノ▽ノ)なんと嬉しい御言葉！今ガチめに感動してます泣いてもいいですか（真顔）コメント有り難うございます凄く励みになりました！次回の更新まではもう少し掛かるとは思いますがより良い作品を目指して頑張ります！これからもどうかよろしくお願いします！ (2020年3月22日 21時) (レス) id: 631c906184 (このIDを非表示/違反報告)
レーズン君 - 引越し、いやぁ荷造り大変ですよねぇっ〜急がなくて大丈夫ですっ！なんなら三年待てます、そのレベルで、なぁんにもしらないロボットテヒョンちゃん好きでっす。読みまくりますよ、はい。あはっいきなりの告白ありがとうございます、まぁ私の方が愛してますけど← (2020年3月22日 14時) (レス) id: 464f7a7adf (このIDを非表示/違反報告)
taehyung0320 - この作品とても好きです。作者様が納得いく作品ができるのを楽しみにしています。更新頑張って下さい! (2020年3月22日 1時) (レス) id: d5d1614e9f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相生テオ | 作成日時：2020年2月17日 20時
