32話 ページ34
菅「…そっか。」
それはとても小さな呟きで、もしかしたら聞き逃してしまうくらいの声音だった。
私が顔を上げると、孝ちゃんはさっきの声音からは想像出来ないくらいにいつも通りの笑顔だった。
『こ、孝ちゃ…。』
菅「気にすんな、俺がAを幸せに出来ないのは残念だけどさ、いつまでも燻ってたこの気持ちを伝えられただけでも良かったから。」
そういって孝ちゃんはテツローがしたみたいに私の頭を撫でた。
…そういうことをしてくるあたり、やっぱり年上はずるい。
私がまたうつむくと孝ちゃんは私の頬を掴み上を向かせる。
菅「…ほら、まだ返事しに行くやつらいるんだろ?あいつらのことだからもういるんじゃないか?」
ぐいぐいと背中を押され食堂の外へ出た。
このあとにもう一度お断りしなくてはいけないと思うと少し気がめいる。
自分で決めたことだというのに情けない。
…それでも行かなくてはいけないのだ。
『孝ちゃん、私、もう行くね。』
菅「おう、いってら。」
今フった相手にこれからフりに行く宣言をするなんてなんだかおかしいけれど、孝ちゃんはいつもの笑顔で送り出してくれた。
……ごめんね、孝ちゃん。ありがとう。
孝ちゃんに見送られ私はあの人の所へと走った。
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わったー(プロフ) - ツッキーカーニバルさん» 見て下さってありがとうございます!なるべく早く更新出来るように頑張ります…! (2016年12月28日 10時) (レス) id: 711e513474 (このIDを非表示/違反報告)
ツッキーカーニバル - はじめまして!ツッキーカーニバルです。赤葦、可愛い〜!これからどうなっていくのか楽しみです!応援しています。これからも更新待ってます!! (2016年12月27日 22時) (レス) id: 3f0046f693 (このIDを非表示/違反報告)
わったー(プロフ) - ユウさん» 見て下さってありがとうございます!頑張ります! (2016年10月8日 9時) (レス) id: 711e513474 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年10月7日 18時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
わったー(プロフ) - 抹茶みるくっちさん» 分かります…!わたしも付きまとわれたいです…。葉月ちゃんそこかわれ(^ω^) (2016年7月23日 11時) (レス) id: 711e513474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わったー | 作成日時:2015年6月8日 2時