空からの使者 OS×A ページ32
ノンリアルです。今回はファンタジーになってますので、苦手な方は飛ばしてください。
Sside
部活終わり、高校からの帰り道。
智くんはもう帰ってるかな。
今日は部活もないって言ってたし。
幼なじみの俺と智くんは、
俺の高校入学を機に２人で暮らし始めた。
別に家がいやだったわけじゃなくて、
お互い家族とも仲はいいけど
智くんと２人で住みたいねって。
２人でご飯を食べたり
のんびりとした時間を過ごすことは俺の楽しみでもあるし、一方でお互い自分の時間も大切にしたいタイプだから
いい感じのバランス。
課題のテーマをどうしようか、なんてぼんやり考えながら歩いてたら、
道路の先にうつ伏せで倒れてる人が。
S「大丈夫ですか！？」
駆け寄ってその姿を見て、俺は息をのんだ。
背中に羽が生えているのだ。
真っ白な羽が。
コスプレかと思ったけど
ぐったりとした羽には傷があり、
血が真っ白な羽を紅く染めていて
体に生えているとしか思えない。
S「あの！大丈夫ですか？」
少し揺すると、触れた体は凄く熱かった。
顔を覗き込むと、自分と同じくらいの少年。
上には腰が隠れるくらいの長さの、ひらひらと裾の広がった薄いエメラルドグリーンの服を纏っていて
下は白い七分丈のズボン。
俺の周りの普通の男の子とは全然違う格好。
それより、早く手当てしてあげなくちゃ。
幸い、家はすぐ近く。
少年をおんぶすると、驚くほど軽かった。
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作者名：とろサーモン | 作成日時：2014年11月2日 21時
