*＊わたあめ*＊病系短編集 2 (ページ21)

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Mside

ゆったりした服を着せ、傷は手当てして、頭も拭く。

リーダーがまーにドライヤーをかけてくれている間に、俺も着替えて頭を拭いた。

リビングに戻ると、リーダーが暖房の温度を上げてくれていた。

ソファに座って震えるまーを毛布でくるんで、
痣に触れないように引き寄せ、腕の中におさめる。

まーはぐったりと体重を預けてきた。

それだけ弱っていることは心配だけれど、
俺に身をまかせてくれることには少し安心した。

なぜなら、道で見つけてから、ずっと反応がないから。

俺らが何度呼び掛けても、一言も言葉を発していない。

M「まー」

A「……」

M「痛いか？……痛いに決まってるよな……怖かったな」

こんな言葉でまーが心に受けた傷まで癒すことはできないと思うけど、何て声をかけていいかわからなかった。

ゆっくりと、背中をさすったり髪を撫でたりしていると。

ポロッ、とまーの目から涙がこぼれ落ちた。

苦しげな、でも無表情に近い顔のまま、
声も上げずにただポロポロと涙が零れていく。

リーダーもそれを見て、切なげにまーの頭を撫でた。

M「まー…怖かったな。もうだいじょぶだよ…」

このまま、まーが消えてしまいそうで
俺は存在を確かめるようにまーの体温を感じながら、
名前を呼び、声をかけた。

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