*＊わたあめ*＊病系短編集 2 (ページ19)

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日常を取り戻せ M×A ページ19

Mside

ザァーーーーー

すげぇ雨だなぁ

仕事終わり、マネに家の近くで降ろしてもらって
コンビニに寄って帰る途中なんだけど、

傘をさしてもズボンの裾がびしょびしょになるくらいの大雨。

もうすぐ家が見えてくるかなというところまで歩いたとき。

ん？

道路の先に、傘もささずに座り込んでいる人影。

暗くてよく見えないけど、………相葉くん？

近寄ってみると。

M「まー！何してんの！」

やっぱり相葉くんだった。

ずっと座っていたのか、全身びしょ濡れ。

しかも、口の端が切れてるし、
Tシャツの首回りがびろーんとのびて、
左肩が出ている。

でも、髪から水が滴り落ちて
街灯の光に微かに照らされる
首から肩、鎖骨のラインと、儚げな表情に、
場違いながら、綺麗だ、と思ってしまった。

…いやいや、そんな呑気なことを考えてる場合じゃない。

M「まー？どうした？何があった？」

A「……」

顔を覗き込んで声をかけても、
目は焦点が合っていなくて、反応がない。

でも上半身はちゃんと起こして座っているから、
意識はあるはず。

M「まー。俺だよ。潤だよ。わかる？
わかったら手握って」

そっと手をつかむと、微かに握り返してきた。

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