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しゃべることも問題なくなってきたころ、私の面会が許された。
「僕だけでごめん。あいつすぐにパニック起こすからおいてきたんだ」
そういって優しそうな顔を少しゆがめるのは、お姉ちゃんの旦那さんだ。つまり、私の義理のお兄さんということになる。
「...そうだと思いました」
最初一人で来た時からそんな気はしてた。
私と姉は、昔に酷い小児喘息を患っていて入院生活も何回もしたことがある。それにプラスして、姉は昔からパニックが酷い人だった。
だからきっと、今回のことで精神的負担も多くかかっているから私に会わせるのをやめたんだろう。
「これと、これとこれだけど、大丈夫?書ける?」
「うん、大丈夫ですよ」
そういってペンを持ち、目の前に出された書類に父の名前と私の名前を書く。
こういった書類も色々必要らしい。
「お姉ちゃん、大丈夫ですか?」
そして、やっぱり気になるのはこれで
「うーん。良いとは言えないかも。精神状態を見越して、予定日が近くなったら入院させようと思う」
「そうですか...」
申し訳ないことをしたと思う。
「退院したらどうするんだい?家もないだろう?」
「あー、そうですね」
そういえばすっかり忘れていた。
「もしあれだったら、家に来てくれてもいいけど。部屋もある。でも、あー」
そういって頭を抱えた義兄さんに、私は苦笑いをする。
それはきっとお姉ちゃんのことだ。
「お言葉に甘えたいのはたくさんなんですけどね。精神状態もきっと出産後はよくないでしょうし、私も医大生なので不規則生活なので負担二なるかと思います。子供もできますしね」
「ごめんね」
私だって本当はお姉ちゃんの家にいけるならそれがいいけど、それだとまた喧嘩するんだろうなぁとかいろいろ考えて断ることにした。
あぁ、そうか。
住む場所も見つけないといけないのか...。
出来れば大学から近いところがいいなぁ。
義兄さんが来てから数日間、新しく住む家について調べていた時だった。
あの人から唐突もなくそんな話題をふられたのは。
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なの(プロフ) - 紺碧さん» いつも楽しく見させてもらってます!!あの、新しい夢小説のリクエストってしても大丈夫ですか、? (2022年2月2日 14時) (レス) id: 6d95e2742f (このIDを非表示/違反報告)
レー - 聞いていいですか? (2021年3月13日 13時) (レス) id: e2fca41a38 (このIDを非表示/違反報告)
あかりん - 続き楽しみにしています! (2020年6月25日 18時) (レス) id: 5037ca489f (このIDを非表示/違反報告)
ぱぴこ(プロフ) - 更新楽しみにしてます(´∀` これからのストーリ楽しみにしてます!! (2018年7月24日 4時) (レス) id: 96ffb2a076 (このIDを非表示/違反報告)
み - 更新楽しみにしています!ぜひこれからもよろしくお願いします! (2018年3月10日 12時) (レス) id: 1f5bab3162 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mono | 作成日時:2017年8月28日 23時