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�� ページ5
当たり前だったはずの日常は
一瞬にして砕け散ってしまった──
最初はただの風邪のはずだった。
どうやら既に遅かったらしく
気づいた時にはこの部屋にいた。
貴女と会える回数だって
一日生き延びる程に
少しずつ減っていってるのが
阿呆な自分でもよくわかって。
でも それでも
貴女を完全に忘れられるほど
俺は強くなくて
せめて貴女が泣かないように
ひとりぼっちにならないように
形になるものを遺したくて
“ もう次はないかもしれない ”
そう言われた外泊許可で
最後に貴女に会いに行くことを
決めたんだ。
─────
夢を見ていた
そこはベージュの壁の部屋で
俺の左隣に貴女が座って
貴女の手料理と麦酒が並んでて
テレビを観ながら楽しそうに笑って
そこには俺の当たり前が全て詰まっていた。
机いっぱいに並べられた
貴女の写真に手を伸ばす。
どの2人も
別れなんて言葉を知らないかのように
笑ってて
貴女に触れる直前で力尽きた俺は
真っ白な壁から逃げるように
目を閉じた
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作者名：C o s . | 作成日時：2018年4月19日 14時
